『アジア、それぞれの「解放」』というコラムが掲載されました(http://www.asahi.com/international/aan/hatsu/hatsu070124.html)。
それに対して、ウヨ系メルマガ『日本再生ニュース』がなんかトチ狂ったこと言っているのでメモ。
同メルマガ2月8日付け(http://blog.mag2.com/m/log/0000084979/108223832.html)より、部分部分引用します。
それはそうだと思いつつ、しかし疑問も湧いてくる。「完全な解放はいまだなされていない」どころか、現下の中国こそが「解放」 されるべき対象であるからだ。問題は文化大革命や天安門における抑圧の「裏にあるもの」などでは一切ない。だから、その"抑圧の「裏にあるもの」"が、現下の中国を支配する中国共産党政権そのもののことでしょ。文革と天安門事件の大きな共通項と言えばそこしか無いじゃない。
現下の中国そのものなのだ。
それがどうしてこの小倉氏にはわからないのだろう。
中高生ならいざ知らず、専門家ならもう少し突っ込んでこそ中国を論じたことになるのではないか。
小倉さんも、半分公人みたいな立場なんだから、あからさまに「中共は抑圧組織。さっさとつぶせ。」とは言えないよw「去る筋」から抗議の嵐にあう。
盧武鉉政権のハチャメチャな親北ぶりを問題にするのかと思いきや、むしろ反共、反北朝鮮こそが抑圧の象徴だとの認識を示すのだ。ええとですね、一言で言うと「ロジカルリーディング」しましょう。
韓国は未だに解放などされてはいないという。
氏は韓国在任中、一体この国の何を見、何をしてきたのだろうか。
この文章の文脈は、アジア各国の人民の視点による抑圧機関になり下がっている国家権力からの解放を論じているんですよ。
確かに盧武鉉政権の親共和国の宥和っぷりは滅茶苦茶ですけど、この宥和政策によって韓国人民の自由な市民生活に不自由が生じていますか? パクチョンヒ時代みたいなこと起きていますか?
小倉氏の左翼バカぶりというよりは、筆者である伊藤哲夫所長のバカっぷりの方が際立っているような。
そして最後は日本である。氏は次のように続ける。関係おおありwwwwwwwwww
「日本にとっても、8月15日は何だったのかがいつも問われ
る。それは、確かに…『戦争』からの解放ではあった。しかし、それは、治安維持法や思想統制の桎梏からの真の解放でもあったと言えるであろうか」
氏が問題にしたいのは、言論統制をやった米国占領政策とレッドパージであるようだが、一体これと現在の日本がどう関わるといいたいのだろうか。
占領政策に批判があることは筆者も同様だ。
しかし、批判の方向がどうも逆なのだ。今も日本には治安維持法とレッドパージの残滓があるとでもいいたげなのである。
政界や公安には日帝時代の流れを汲む連中がうじゃうじゃいる。
自衛隊だって、とくに海自なんか公職追放がいい加減だったせいもあって、旧軍の習慣が今だって根強いじゃないのw
本当、日本って表向きはガラッと変わったけど、中を細かく見ると結構、昔の流れ、構造が残ってたりするもんだよ。
ともあれ、読者各位には既にお気づきだと思うが、この小倉氏、歴史を見る視点がどうにもおかしいということだ。現下中国における人権問題など「問題」と捉える意識すらなく、一方韓国の左翼民主派に対してはやけに同調的であり、日本の現状については まだまだ解放なるものが必要だというのだ。さすがに冗談で書いているんだよね、これ。
こんなのが日本の「政策研究」とか「再生」とか言っているんだから、困っちゃうねぇ。