mixiのコミュや党員氏サイトなどを見ると、この退潮傾向は『大手マスコミが2大政党制推進のために共産党を意図的に除外しているため』らしいです。私もそれには一定の説得力があると思いますが、それ以外の可能性って本当にないんでしょうか。
今回はそれについて考えてみます。
私は第一に『共産党』というネーミングがソ連・東欧・中国などのスターリン官僚主義による低生産・抑圧社会とリンクしている方が多く、また「民主主義の対義は共産主義」という誤解をしている方が多すぎ、ネーミングで大損しています。日本共産党的には旧共産圏のスターリン官僚主義と日本共産党の掲げる科学的社会主義は別物ということらしいですし、私もその説明に一定の理解があります。しかし、世の人には全く浸透しておらず、『共産』という時点で選択肢から除外されているきらいがあります。
ネーミングのことを話し始めると共産党氏は『日本共産党は共産主義を目指しているんだから"共産党"で何が悪い』という反論を頂きます。ごもっともです。しかし、変えたくないのならば『共産』という言葉の持つ極めてマイナスなニュアンスを抜本的に変えなくてはなりません。
私としては既に『共産』という言葉へのイメージがまだ固まりきっていない若い層に浸透するのが手っ取り早く効果的かと。そのためには民青に協力を仰ぐのが良いと思うんですがどうでしょう。
まあ、民青も民青で乗っけから政治的過ぎるので、ノンポリ化の進む若い層には引かれるかもしれませんけど。だから、もうちょい政治色を薄めて「青少年の雑談会 進路・人生・恋愛相談歓迎、政治的話題も可」程度であると取っ付きやすいかもしれませんね。今の民青は「青少年の雑談会 進路・人生・恋愛相談可、政治的話題歓迎」な感じがします。
第二にアピールが地味かつパッとしない。
共産党の選挙運営の中の人って、『地道な活動を見ている人は見ていてくれる』思考じゃないでしょうか。確かに見ている人は見ていますが、逆に言うと、見ていない人は全く見ていません。特に忙しい労働者の皆さんは残念ながらそういう地道な活動なんて見ている暇はないです。
地道な活動は否定しません。むしろ推奨します。毛主席も『大衆路線』『大衆の中から大衆の中へ』という革命の基本原則の重要性を繰り返し仰っています。しかし、地道な活動の範囲からどうしても漏れてしまう忙しい層にも確実に訴えかけられるような手法もほしいです。
第三。どれくらいの人が見ているかは分りませんが、選挙に負けても誰も責任を取らず、いつも『赤旗』に都合のいい弁解ばかりしているのもマイナスかも。
今回の選挙も議席数は減ったものの、得票数は微増したらしいです。(http://www.jcp.or.jp/giin/senkyo/2007_sanin/2007sanin_kekka.html)しかし事前設定の目標には遠く及ばないし、そもそも『多数者革命』を目指している党にしてみれば、今回の微増なんて誤差の範囲内です。しかしながら、いつもどおり役員人事は変わらんし、前掲の弁解記事みたいなのを出しています。
こういう何があっても変えない変わらない体質は見ている人は見ており、そして政治的・経済的に失敗しても政策や役員人事を何一つ変えようとしなかったソ連共産党始めとする旧共産圏執政政党とダブらせて見ているのでは無いでしょうか。
私は一応共産党支持者です。しかし毎回の選挙のたびの党勢衰退とみっともない弁解には大変失望しています。
ちなみに、共産党関係者氏は1998年の躍進が相当印象的なようで、党体質に対する批判的な意見に対してよく「1998年の選挙ではこの体制で勝ったんだから体質は関係ない」というご意見を頂きます。しかしあの選挙って自民党は相当ダメだけど、一方で社会党がぶっこわれてしまった関係で有力な野党が不在だったことで自民党への批判票が流れたんじゃなかったでしょうか。(民主党は当時は出来たばかりで、まだ何なのか良く分からん政党だった)
今回に限らず、近年の共産党の党勢衰退は党内の事情と社会の事情の両方が、複合して発生していると思います。党内事情、具体的に言えば党体質については『関係ない』という声も根強いでしょうが、出来る限り考えられる限りの改善しうる点は改善するのが党勢巻き返しのためには必要じゃないでしょうか。
ちなみに、昨日の開票速報の時、私はNHK総合実況板にいました。そのとき採集した共産党関連の書き込みを幾つかご紹介します。
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/MATERIAL/HTML/21SANGIIN-JCP/jcp.html
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/MATERIAL/HTML/21SANGIIN-JCP/jcp2.html
確かに2chは便所の落書きであり、取るに足らない書き込みが多いです。上記保存記事内にも『綱領よめ』といいたくなる書き込みもありますが、逆に『共産党への誤解』とも取れることが出来ます。『2chなんて』と言わずに真摯に受け止めるべきではないでしょうか。