当ブログは移転しました。詳細はこちらに掲載してありますので、ご参照ください。

2008年04月14日

逆の意味での天下り問題

http://mainichi.jp/select/biz/news/20080409dde001010034000c.html
 自民党の伊吹文明幹事長と民主党の鳩山由紀夫幹事長が9日午前、国会内で会談した。鳩山幹事長は、渡辺博史・前財務省財務官の日銀副総裁起用案に「不同意」の党議決定をした理由について「天下りは認めないという小沢一郎代表の強い意志」と説明。伊吹幹事長は「国民のことを考え必要な結論を出さないと、両党とも見放される」と述べた。
 ここ最近は光市事件関係資料のまとめで忙しかったので、国会情勢までとても手が回りませんでしたので、遅ればせながらちょっと。。。

 さて、「天下り阻止の為に財務省出身者は認めない」そうですが、そもそもの天下りの問題って、本人の能力と関係無しに、役所勤め時節の役職から自動的に再就職先が決まるって点じゃなかったかと。。。

 私なんかは、別に何処出身だろうと、本人に能力があれば2度だろうと3度だろうと「天下り」してもらいたいとか思っているんですけどね。

 その点、「天下り阻止の為に財務省出身者は認めない」というのは、それこそ、「逆の意味での天下り問題」とも言えるように思う次第です。

 その上、こんな下らない問題でまた前原にしゃしゃり出る機会を与えている。。。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008041300046
 民主党の前原誠司副代表は13日午前のテレビ朝日の番組で、渡辺博史前財務省財務官を日銀副総裁とする人事案を不同意とした党決定について「わが党は7割5分から8割が渡辺氏でいいということだったので、不透明さが残った」と述べ、小沢一郎代表ら執行部の対応に不満を示した。
 前原辞任から、もう2年ですか。相変わらず、「党内不協和音」が鳴る度に顔を出しますね。
posted by s19171107 at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

光市事件:鑑定書おいておきますね(2)

 引き続き、上野氏による被害児鑑定について。『光事件弁護資料(差戻控訴審)』(以下「同資料」)のp44-p45より。

 鑑定事項は、検察・弁護双方の主張は、それぞれ「甲7号実況見分調書」「甲8号実況見分調書」ならびに「甲10号鑑定書」の鑑定結果、すなわち客観的証拠・検死結果と矛盾しているか、というものです。

 本件に関して、検察は以下のように主張しています。
1.被告は、泣き止まない被害児を殺害しようとして、自身の頭上から被害児を畳の上に敷いたカーペットの上に後頭部から仰向けに思い切りたたきつけた。
2.しかし、被害児は一瞬泣き止んだものの死亡せず、すぐにより激しく泣いたため、被告は被害児を仰向けにして、その頚部を両手で締め付けた。
3.にもかかわらず、被害児が死亡しなかっため、被告は被害児をうつぶせにして、幅約6ミリ・厚さ4ミリのアクリル繊維の紐(剣道のこての紐)を頚部に時計回りに2重にまきつけ、頂部の正中部で交差させ、その両端を両手に持ち、左右に力一杯引っ張り続け窒息死させ、その後に紐を蝶々結びにした。

 これについて上野氏は、被害児の左後頭部には鶏卵大の頭皮皮下出血があり、これは墜落外傷であると考えるのも矛盾は無いとしながらも、検察主張どおり、被告(身長:170-175cm)の頭上の高さから叩きつけた場合には、幼児であるがゆえに全身に強い衝撃が加わるから、諸臓器の振盪などによって心停止あるいは呼吸停止が生じ、それだけで死の危険が伴う状態になってもおかしくないが、本件では、検察は「すぐにより激しく泣いた」としているので、頭上からのたたきつけというよりも、もっと低い位置から落下したものと考えられるとしました。

 両手での扼頚については、それを裏付ける手指による圧迫痕は見当たらないと鑑定しました。

 さらに、紐による頚部締め付けについては、頚部にはほぼ水平に一周する2条の皮膚圧迫痕があるが、その表皮剥脱は弱く少なく、内部所見も小さく弱い出血があるのみなので、検察の言う、索状物の両端を力一杯引っ張ったという死体所見にはなっていないとしました。

 被告・弁護側主張の検証について。被告・弁護団は本件について以下のように主張しています。
1.床にたたきつけたり、両手で扼頚したことはない。
2.被害児を泣き止ませようと、剣道のこての紐を被害児の頚部に2重に巻き、ゆるく縛り右側頚部で蝶々結びをしたところ、被害児がぐったりして動かなくなったのであって、殺害しようとしたものではない。

 これについて上野氏は、たたきつけについては前掲の通りの所見から否定しました。また、死体には顔面の鬱血(頚部を圧迫すると、脳経由で心臓に戻る静脈流が阻害されて顔面に鬱血する)と眼瞼結膜溢血点があり、頚部に索溝と思われる皮膚圧迫痕が存在し、窒息死の所見を有しているとし、特に幼児の場合、紐で強く頚部を締め付けなくても死にいたるだろうし、絞殺時に蝶々結びをするという行為には強い殺意は感じられないとしました。

 結論として上野氏は、検察側主張を否定しました。

 なお、弁護団はこの鑑定結果を元に主張しているんですから、合致するのは当たり前です。

 次回からは、大野教授の鑑定と再現実験について。それが終わったら、判決まで時間があったら、これらの鑑定をもとにした弁護団主張のまとめでもしてみましょうか(←未定ですよ)

司法関係関連記事一覧
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/saiban.html
posted by s19171107 at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。