去る9月9日、朝鮮民主主義人民共和国は創建60周年を迎えました。それを祝賀して、9月21日、東京・十条の東京朝鮮中・高級学校にて
「在日同胞大祝典」が催されました。「在日同胞」でもないくせに逝ってきましたので、ご報告いたします。
私が十条界隈に到着したのは12時ごろだったと思いますが、どこから本祝典を聞きつけたのか知りませんがウヨさんたちの害戦車が。。。やたら道路が渋滞していると思ったらこいつらのせいでした。
通りから朝鮮学校入り口までの狭い道は訪問者が列をつくる。共和国旗がプリントされた運営Tシャツを着た運営の中の人が整理していました。
なんとなく人の流れについていって入り込む。それまで日本語で会話していた人たちが門を入ると急に朝鮮語で話し始める。知っている単語は聞き取れるが知らない単語は右の耳から左の耳へ。「地理的には"日本"だけど、文化的にはもう"日本"じゃないんだなあ」という思いをしみじみと感じるが、周りの人の顔立ちを見ると、日本人と朝鮮人の区別はつけづらい。特に女性は。まあ、
金英日ソンセンニムは「
もう120%同胞と言っても過言でないくらい熱気がムンムン。チョッパリは目視観測でどうやらおいら一人のようである。 倭奴の血が流れていることに羞恥心すら感じる感じなのである」と自虐気味に書かれていらっしゃるので、単に私の修行が足りないだけなのかもしれませんが。
タイムスケジュールをご覧になればお分かりいただけると思いますが、12時から開幕セレモニーが催されるとのことだったのですが、あいにくの雨のためか20分ほど遅れて始まりました。
まず国旗掲揚・国歌斉唱。なぜか直前から急に雨足が強まるが、国旗掲揚・国歌斉唱のときは傘をたたむ人もみられる。壇上には金日成主席・金正日国防委員長の肖像画。
つづいて開会宣言。もちろん朝鮮語で。断片的にしか朝鮮語が分からない私には何を言っているのか良く分からなかったのですが、最後「朝鮮民主主義人民共和国万歳!」の掛け声とともに爆竹が鳴り、会場からも「万歳!」の声が沸き立ち、風船が飛ばされる。つづいて「人民共和国宣布の歌」の生合唱が始まる。舞台脇の巨大スクリーンには建国当初のものと思われる白黒のフィルムが投影されました。
その後は各地各界からの「メッセージ」としていろいろ読み上げられたり、あるいはビデオレターが放映されましたが、朝鮮語が分からない私には残念ながら良く分からん。アントニオ猪木氏、デヴィ・スカルノ女史、川上参議院議員(日朝国交正常化推進議員連盟)のメッセージは日本語で流されました。
会場参加者の中からも何人か壇上に上がってスピーチしていましたが、やっぱり朝鮮語が(ry でも、「父なる首領様」「敬愛なる将軍様」「社会主義」「強盛大国」と、
どっかで聞いたことのある単語が聞こえてきました。もちろん、文脈を無視して単語や短文だけで何らかの評価を加えることの危険性は、4月21日づけ「
新潮の恣意的記事について(今更)」にて既に実例を取り上げていますので、朝鮮語の出来ない私としては特にコメントはしないでおきますが、実際にこういう単語が飛び出したことは事実ですので書きとめておきます。
こういう集会は一人で行くと完全に浮きます。やることないけど、何かあるかもしれないという突撃取材者根性で居座る。実際、いろいろな集会の取材経験から「そろそろ帰ろうかな」と思う頃に事件が起きますから。結局最後まで何も無いことも多いんだけどwww
写真展に入る。抗日武装闘争時代の様子を描いた絵画から始まる金日成主席・金正日国防委員長の時代ごとの写真や、新国旗を掲げて練り歩く平壌市民や金日成将軍の肖像画を掲げ建国を祝う特別仕様の路面電車の写真といった建国当初の共和国の様子、あるいは、建国後の土地分与の恩恵にあずかり笑顔で農作業をする農民、団欒する農民、「保守主義消極性をぶっ飛ばせ(←相当意訳)」の張り紙の下で真剣な顔で作業に従事する労働者といった一般人の様子、更に、日本国内の在日朝鮮人の60年間の歩みの写真記録といった、それぞれ資料性の高そうな品々が展示されていました。私の横で展示を見ていた女性曰く、「あっ、これなつかしい。昔、教科書にのってた!」と言っていました。
ところで、修整写真らしきものがあったような気がするのは気のせいでしょうか。「私設 朝鮮民主主義人民共和国研究室」さんとこの
修整写真集の一番下に掲載されている「最高人民会議第1次大会」に似た写真があったような無かったような。。。記憶が相当曖昧なので断言できないのですが、金日成首相と、なんか弱わっちそうなオッサンが並んで座っている写真があったと思うんだけど。。。金英日ソンセンニム、あのような写真が展示されていたご記憶はありますか?
写真展も見終わってしまい、いよいよやることが無くなったので冷麺食べながら人物観察。やっぱり日本人と朝鮮人の違いが殆どつきません。強いて言えば、会場が朝鮮中・高級学校(日本の中学・高校にあたる)だったので学生も相当数参加しているのですが、昨今の日本の高校であれば必ずみられる、だらしない服装の男子生徒(「腰パン」している奴って頭に蛆でも沸いているんじゃないの?)や、無意味にスカートを短くしていたり、あるいは、「それもう化粧じゃなくてペンキでしょ」と言いたくなるほど化粧を塗ったくっている女子生徒が私の見る限り皆無でした(化粧については、学生以外では極一部見られた)。そういう意味では、「日本人と朝鮮人の区別」はつけられたかもしれません。
ところで、この祝典に参加していたと思われる方々も今日の体験を思い思いに記録されているのですが、そのなかで以下のようなものを見つけました。
>>> つうか今日、東京朝高の学生と茨木朝高の学生が喧嘩になったらしい。
理由は茨城朝高のハッセンが少し茶髪なんだけど、チョッパリみたいと言う理由でいきなり顔面になぐりかかったらしい。血だらけだって…
ひどくね…マジ可哀相。 <<<
で、そこのコメント欄。
>>> そいえばケンカみたわ
たぶん血だらけになったのゎ2回目のケンカ
ナァが見たのは1回目のケンカだけど、合唱のときナァの後ろにいた東京のくそ男子がその茶髪の子のことずっとチョッパリAって言ってて、茨城だけ遅れてきたんだけど「早くしろよ田舎っぺ」とか言ってて、てか日本語使ってるてめーがチョッパリだよってかんじだったんだけど、合唱の本番のときも、わざと歌詞ずらすわ勝手に1人でしゃべるわ観客指さすわで最悪だったよ
ナァがそいつ殴っときゃよかったー!!!!! <<<
(´・ω・`)
確かに、昨今の日本で何故か注目されている、「ファッション」と「だらしない」&「化け物」の境界線の際どい所にあるシロモノ(一部は最早、頭に蛆が沸いているとしか思えないものもある)が今回の祝典では皆無に近かったことは事実であり、これは即ち、日本人と朝鮮人の感覚が違うということを意味しているものと思います。私としましては、昨今の日本のああいうシロモノを快く思わないことについては特に文句言うつもりはありません。
しかし、昨今注目されているあの手のシロモノが「チョッパリ」すなわち日本人の形容とされることについては、ああいうものに対しては嫌悪感すら感じる一方で、今回の祝典に参加しておられた朝鮮学校生徒諸兄の身だしなみに大変な好感を抱いていた日本人の私としては、極めて心外であるといわざるを得ません。
というか、「チョッパリ」って日本人の
蔑称じゃない。チョンだ何だと言われ不当な圧迫を受けてきた在日朝鮮人が、今「茶髪はチョッパリ」だとか「
日本語使ってるてめーがチョッパリだよ」という言うことの矛盾はどうしたものか(というか、あんたもそれ日本語で書いているじゃんwwwwwwwwwwww)。
もちろん、たったこれだけのサンプルを元に数千万の朝鮮民族の評価を決定することは、「茶髪」という理由だけで1億数千万の日本民族の評価を決定する馬鹿者、「
日本語使ってるてめーがチョッパリだよ」と
日本語で書く困ったさん、更に言えば、どこからか朝鮮民族の醜聞を引っ張りだしては「チョンはクズ」だとか言ってチンケな優越感に浸っている、「自称愛国者」(実際は「日本の恥」)と同等になってしまうため、私としましては、上記コメントを以って「朝鮮人とはこういう民族だ!」と短絡的に評価するつもりは毛頭ありません。何処の国にもこういうのは一定数いますからね。中東の某国とか。
しかしまあ、、、ふぅ。まあ一定数だしね。。。うん。。。馬鹿は鋼鉄の胆力で革命的にスルー(`・ω・´)
まあそういうわけで、祝典会場では結局何も見出すものは無く、むしろ帰宅後にネタを見出した本件でした。
最後に、先ほど金英日ソンセンニムの記事を一部引用しましたので、ソンセンニムの記事中から気になる部分を抽出させていただきます。
>>> 意外だったのは、将軍様のバッジをつけている人は見当たらなかった(もしかしたらつけていた人がいたかもしれない) <<<
いました。総連関係者っぽい方々は、バッヂをつけていらっしゃいました。それ以外の下っ端運営は共和国旗がプリントされたTシャツでしたけど。
>>> 写真撮影のほうですが、撮影している人・カメラ持っている人はいませんでした。
また撮影禁止とも書いてませんでした(みてないだけ?!)そういう環境下でデジカメ撮影したらボクシング部のイルクンにボコられても文句は言えないだろうな・・・・(確か強いんですよね?!) <<<
いえいえ、何枚か取りましたけど、大丈夫でしたよ。帰宅後によくよく吟味してみると使えそうな写真ではなかったので今回の記事では写真類は一切掲載しませんでしたが、取ること自体は問題なかったですし、在日の方々も特にシルムの会場では普通に撮っていらっしゃいました。
単にわざわざ撮るようなものが無かっただけじゃないかと思います。
以上、報告終わり。