>>> 解雇の副操縦士を3カ月で再雇用 スカイマーク、地上職でこの記事は何がご不満なんでしょうかね? 「約3カ月後」というところ? それなら、何ヶ月くらい緩衝期間があれば良いのでしょうか? 別に時間を置けば良いってもんでもありませんしねえ。それとも、「再雇用」の部分? でも、「副操縦士」として再雇用したならまだしも、「地上職員」として再雇用したのだから、それほど目くじらを立てるもんでもない気がしますし、再発さえしなければ、「副操縦士」として再雇用するもの良いと私は思いますよ。
巡航中の操縦室内で記念撮影をしていたとして、今年3月にスカイマークを諭旨解雇された30代の元副操縦士が、約3カ月後に同社に地上職員として再雇用されていたことが17日、分かった。
同社は「本人から希望があり、採用試験をした上で雇った。今のところ操縦士にする予定はない」と説明。企業倫理に詳しい高巌麗沢大教授は「最初の処分が厳しかったかもしれないが、厳重に処分をしたとの姿勢を社会に示す意図があったなら、処分は演出で、社会をあざむいたと受け止められても仕方がない」と指摘している。
元副操縦士は、昨年4月から今年2月にかけて、副操縦士として搭乗していた便の操縦室内で、機長や客室乗務員をデジタルカメラで撮影。同社は「航空法が定める操縦者の周囲の空域の見張り義務違反に当たる」として、3月9日に諭旨解雇処分とした。 <<<
本件について意見を綴っている各方面をフラフラしていると、どうも、この元副操縦士氏が「見張り義務違反で論旨解雇」という「前科」を持っている人物であるという部分がご不満なようです。「前科者」云々というのは、この手の話題でよく俎上に載せられます。その点において、本件(に対する反応)は、「典型的」な事例であると言えるでしょう。
私としましては、「前科者」問題については、以前から刑事事件関係の記事において繰り返し書いてきていますが、誰しも最初は「初犯者」なのだから、「前科者」への対策、特に「前科者排除」ばかりに心血注ぐのではなく、「初犯者」を含めた全ての「犯罪」の予防をしたほうが良いと思います。「前科者の口だけの反省は信用ならない」というのならば、「潜在的犯罪者かもしれない無犯歴者の口だけの順法誓約は信用ならない」とも言い得ます。最終的な目的は、「実際に問題が起きない」、逆に言えば、「問題が起きなければ何でも良い」という根本に立ち返らなければなりません。
このように「初犯者」を含めた全ての「犯罪」の予防に重点を置くことは、より幅広い「予防」に資するし、また、ことさらに「前科者排除」をせずとも目標は達成されるし、更に、本当に改悛した「前科者」にもう一度機会を与えることにも繋がると思うのであります。
私なんかは、こうやって、問題行動起こした人物をとりあえず解雇し、その後、別部門で試用的に再雇用し、そこでの働きぶりから改悛の有無を判断し、最終的には再チャンスを与えるか否かを判断するというのは、これはこれで一つの「けじめ」のつけ方だと思います。もちろん、現実には「身内の甘さ」とかそういうのもノイズとしてあり得る話ですが、あくまでそれはノイズであり、基本的な枠組みとしては正しいものと考えます。
まあ、機械的単純勧善懲悪が趣味の方々には受け入れられないとは思いますがね。しかし、ここは異端者が思いをつらつらと綴る日記ですので、余り気にしない。
ところで、機械的単純勧善懲悪が趣味の方々って、どうしてここまで機械的で単純なんでしょうか? 勧善懲悪にしたって、もう少し深みというか、熟慮があってもいいと思うんですけどね。
最近、この手の方々の思考回路には「改悛」という概念がスッポリと抜け落ちている(まあ、これだけ再犯が騒がれているご時勢、分からないでもないけど)のと共に、「悪いやつは生まれつき悪いやつで、良いやつは生まれつき良いやつ」といった(いよいよ根拠のない)前提があるように感じます(無犯歴者だからって潜在的犯罪者じゃないとは限らないのに、こうやって「世論」を見ていると、なんか心配になるくらい無防備ですよね)。でもそれってなんか宗教的ですよね。「穢れた魂」とか「前世からの因縁」とか、そういうのの成れの果てみたいな感じがしないでもありません。一つの可能性として、今後の研究方針としてメモしときます。