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2009年12月27日

不幸自慢・貧乏競争

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091222-00000135-jij-soci
>>> キャバクラ労組を設立=女性従業員ら、職場環境の改善要求
12月22日17時33分配信 時事通信

 賃金未払いや職場環境の改善を求めて、キャバクラで働く女性ら約10人が22日、労働組合「キャバクラユニオン」を都内で設立し、厚生労働省で記者会見した。キャバクラの女性従業員でつくる労組は初めてという。
 労組メンバーらは、店側が「罰金」と称し、さまざまな名目で給料から不当な天引きをしていると指摘。売り上げの伸びない女性に嫌がらせをし、退店に追い込む悪質なケースがあるほか、男性従業員によるセクハラも多いと訴えた。
 代表者の20代の女性は「『楽して高給がもらえる』などと言われるが、天引きの結果、月収が10万円に満たない女性も少なくない。現実は違うことを知らせたい」としている。
 同労組は女性従業員を対象に、電話相談窓口を27日正午から午後10時まで開設する。電話番号は03(3373)0180。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091222-00000586-san-bus_all
>>> キャバ嬢の悩み赤裸々に 労組立ち上げの背景
12月22日20時32分配信 産経新聞

 未払い賃金、不当解雇、セクハラ…。元キャバクラ嬢らが22日に立ち上げた、全国初とみられるキャバクラ嬢の労組「キャバクラユニオン」。立ち上げに踏み切った元キャバクラ嬢らの話からは、華やかな世界の裏にある厳しい現実が赤裸々に浮かび上がった。

 代表の桜井凛さん=仮名=は、約6年前にキャバクラ勤務を始めた。新宿・歌舞伎町や六本木など東京都内の店で勤務した後、約1年前からは練馬区内の店に入店。しかし、未払い賃金やセクハラに苦しめられ、半年後に辞めた。フリーター全般労組に「未払い賃金を回収したい」と相談した際に、同じ悩みを抱える女性が多くいることを知り、ユニオンの立ち上げを決意したという。

 桜井さんは、「勤務していた店で胸や背中が大きく開いた露出の高いドレスを着させられた上、店長から胸や下半身を触るなどのセクハラを受けた」と明かす。今年3月には、病気で休んだことを理由に10万円以上の未払い賃金も発生しているという。今年5月に退店し、現在はアルバイトで生計を立てている。

 「それでも、お客さまに喜んでもらえるキャバクラ嬢という仕事に誇りを持っている」と桜井さん。今後はユニオンの代表として、若いキャバクラ嬢の相談相手になりたいという。

 同ユニオンの上部組織となるフリーター全波労組の共同代表、布施えり子さん(28)によると、最近はキャバクラ嬢から「指定した日に客を呼べなかっただけで罰金を取られた」「辞めることを伝えたのに、最後の1カ月の給料が支払われなかった」などといった賃金トラブルに関する相談が相次いでいるという。

 布施さんは「キャバクラ嬢も、それが当たり前だと思い込んでいる人が多い。泣き寝入りせず気軽に相談してほしい」と呼びかけている。
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 コメ欄。ただし、産経配信記事にはコメ欄がついていないので、時事通信配信記事のみ。
>>> 2009年12月22日 17時37分pbt*****さん
私もそう思う7,751点 私はそう思わない831点

組合作る前にまず税金はらえ!
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>>> 2009年12月22日 20時16分tom*****さん
私もそう思う2,962点 私はそう思わない561点

いつから日本は、水商売やってる最底辺の人間が堂々とこんなことをできる社会になってしまったのでしょう。まともな人間なら隠したがるものだと思うが。
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>>> 2009年12月22日 18時32分mt_*****さん
私もそう思う2,182点 私はそう思わない224点

夜の商売に労組はそぐわないな。
嫌なら辞めればいい。
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>>> 2009年12月22日 20時25分you*****さん
私もそう思う966点 私はそう思わない71点

どうせ毎日出社してるわけでもなく、週に数日、夜から数時間なんでしょ?
それで月収10万ぐらいなら十分高給じゃないですか
何を言ってるんでしょう
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 一番最初のコメントは、人間の権利に関わる話題についてはいつも出てくる定番のコメントです。「一般論(?)は分かった。で、この人たちがそうであるというソースは?」というツッコミができる点においても、いつもどおりです。お元気そうで何よりです。

 2番目のコメントは、件の労働者が就業している業界に対して自己の感覚を根拠に(つまり無根拠に)云々するという点において、特定業界の業界内問題についての報道に典型的なコメントですね。
 本件はちょうど「水商売」ということで、「水商売」を「卑しい仕事」と見る嫌いがいまだに根強い日本社会においては、いつも以上に「業界」という要素が重視されがちで、そのため、「水商売の供給側を「最底辺の人間」とするなら、マーケットメカニズムに従えば、需要側もまた「最底辺の人間」になるだろう!」などと反論しそうになりますが、もちろんそういう反論も重要ですが、もっと大きく見るべきです。

 3番目。労働問題においては必ず出てくる定番のコメント。こういうコメントと現実の情勢を見比べるたびに、「雇用に流動性を!」と叫んでいる規制緩和派の方々の口車に危うく乗りそうになる私でございます。でも、以前にも書いたけど、私は派遣労働のような高流動的雇用は必ずしも悪いとは思っていません。

 以上、3つのコメントはどれもこれも「定番」といいうる、特定業種に就く労働者の権利をめぐる問題に典型的な言説ばかりでした。この点において、この問題をめぐる基本的な社会的関心は、少なくとも「自己責任」論が吹き荒れた昨冬から余り変化が無いと言えると思います。

 ところが4番目。要するに「不幸自慢」「貧乏競争」です。
 もちろん、この手の言説は、最終的に「下にあわさせる発想」などと称して批判してきた発想に繋がったように、以前から見られる言説であり、昨冬の「自己責任」論を根拠づける言説の一つとなっていたことは事実です。しかしながら、実際はそれほど主要な言説ではなかったように記憶しています。
 それから一年。昨秋以来の急激な景気悪化の影響は未だ回復しきっておらず、むしろ悪化してすらいます。昨冬に「アリとキリギリス」の話を偉そうに口にしていた人も、今や無駄口を叩いている暇ではなく、「自己責任」論は以前ほど高揚していません。しかし、その代わりなのでしょうか、むしろこういう「不幸自慢」「貧乏競争」という、以前は片隅で一応確認される程度であった言説が少しずつ大きくなってきているような所感です。

 まあ、あくまで所感ですけどね。確認するソースは、漁ればあるかもしれませんが、数〜数十GBの資料フォルダの中から探すのは大変なので、とりあえず忘れないうちに発想のメモだけしておきます。

 しかしそれにしても、設立しただけで嫌がられるって、労組って大変ですね。代表者は、産経記事にもあるように「それでも、お客さまに喜んでもらえるキャバクラ嬢という仕事に誇りを持っている」と言っている点、ひたすらに店側に不満を持っており、また、まだストなどを打っているわけではない点、更にキャバクラなんて使わない人にはまるで関係ない点において、たとえば国鉄の労組なんかとは比べ物にならないのにね。
 でもまあ、自分以外の叩けるものがあれば何でも叩きたいという(いじめっ子と何が違うのか良く分からない)衝動が今の時代を象徴するものだと仮定すれば、それは仕方ないのかも。でもだからって不幸自慢・貧乏競争をその根拠とするのは情けないなぁ。せめて、不満の矛先を政治のせいにすれば、だいぶ見栄えが良くなるのにね。


posted by s19171107 at 00:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>本件はちょうど「水商売」ということで、「水商売」を「卑しい仕事」と見る嫌いがいまだに根強い日本社会においては、

ルーシー・ブラックマンさんの事件が起きた当時、某局のワイドショーがルーシーさんの職業を「飲食店勤務」としたことを思い出したのでした。
Posted by 衒学鬼 at 2009年12月29日 01:16
コメントありがとうございます。

まあ、「飲食店勤務」ってのは間違ってはいないんですが、その辺の使い分けには何か事情がありそうですね。「ホステス」と報じると「そりゃ殺されて仕方ない」とか言う人がいるんでしょうかね?
Posted by s19171107☆管理人 at 2010年01月24日 00:12
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