http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20100907-OYT8T00652.htm
>>> 小学英語 教材存続へ「事業仕分け」すなわち、中央の一方的決定が現場の現実を反映していなかったとして、本件を「中央集権体制の限界」として断ずるのは、一面においては正しい見解だと思います。しかし、「それだけ」なのでしょうか。かかる文革的吊るし上げ手法は、それでは、ミクロレベルであるならば有効なのでしょうか。「文化『大』革命」ではダメだが「文化『小』革命」なら良いのでしょうか。
仕分けで「廃止」 現場が猛反発
小学校英語の必修化が来年4月に迫る中、文部科学省は、昨年の事業仕分けで廃止とされた補助教材「英語ノート」について、今後も無償配布を続ける方針を決めた。
多くの学校現場から廃止反対の声が上がったうえ、デジタル化しての配布を検討したものの新たに著作権費用が発生することや、自治体や学校で印刷すると現在の数倍の費用が全体でかかることが判明、方針を転換した。
英語ノートはイラストを多く使い、あいさつや数の数え方などを遊びやクイズを通して学べる内容。2009年から5、6年の全児童向けに配布されている。小学校英語では教科書はなく、指導力の高い教員も少ないことから、現場では英語ノートが貴重な教材として授業で使われている。
しかし、昨年秋に行われた政府の事業仕分けでは、仕分け人から「なぜ小学校で英語を教えなければならないのか」「デジタル化して学校ごとに印刷すればいい」との意見が出され、30分程度の議論で「廃止」とされた。文科省は、無償配布は11年度まで行うが、以降は教材をデジタル化しインターネット経由で提供する方法を検討するとした。
この方針に学校側は強く反発。「廃止反対」のメールや電話は、意見募集した昨年末までだけで2000件を超え、同省が全国100か所以上の教育委員会や学校に出向いて行った聞き取りでも、存続を希望する声が根強かった。
その上、国が印刷を一括発注する現在の方法なら必要な260万冊分のコストが1冊あたり40円なのに対し、教育委員会や学校が提供されたデジタル教材を児童用に印刷すると全体の費用は3〜4倍に膨らみそうなことが同省内の試算で分かった。
デジタル化してのネット送信も、イラストや写真の著作権使用料がかかることになり、「結局、経費節減にならない」(文科省幹部)という状況になった。このため同省は英語ノートを存続させる方針に転換、ネット利用は内容の一部にとどめることにし、関連予算を来年度予算の概算要求に盛り込んだ。
小学校英語は、20年以上に及ぶ議論の末、必修化が決まったが、国の現場への支援策は英語ノートや、外国語指導助手(ALT)の研修費用などにとどまる。
小学校で教科にするべきか、始める学年はどうするかなどを検討するための調査費も昨年の事業仕分けで廃止され、来年度予算の概算要求には盛り込まれていない。
小学校英語 2011年度から小学校で必修となる「外国語活動」の一環。5、6年生が対象で、それぞれ年35時限の必修だが教科ではない。言葉や文化に触れ、会話力の素地を養うのが目的で、ほとんどの学校で先行実施している。
(2010年9月7日 読売新聞) <<<
当ブログを以前からご覧になっている方におかれましては、私が導き出したい結論は既に見えているかとは思いますが、しばらくそのテーマをダラダラと取り上げて行こうと思います。どうせそのうち「地方分権」が騒がれるでしょうから。今日は欠く気力がないからもうやめるけど!