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2007年10月02日

『第6回 9・29反中共デー』観察記録

 当ブログでも何度かネタとして取り上げている『台湾の声』という台湾急進独立派のメルマガから、『第6回 9・29反中共デー』の開催宣伝が9月18日に来ました。
http://www.emaga.com/bn/?2007090056817141001781.3407
件名:「台湾の声」【デモ案内】第6回9・29反中共デー東京大会

《第6回9・29反中共デー東京大会》

昭和47年9月29日、我が国は中華人民共和国との国交を樹立しました。
その日から35年の年月が過ぎましたが、我が国と中共との関係が正常かつ友好的であった事はありません。
靖国神社に対する冒涜、歴史教科書への介入、尖閣諸島への侵犯…、さらに東シナ海における海底資源の盗掘、我が国の領土である沖ノ鳥島の存在の否定…など、我が国に対する中共による主権侵害や内政干渉が繰り返されています。
さらに中共は、我が国からのODAや円借款など多額の経済援助によって、軍備を増強し、我が国をはじめ周辺諸国に軍事的脅威を与えています。
「反日」「共産」「中華」の3悪国家である中共は、我が国にとって明確かつ危険な敵国です。
我が国は現在、中共による侵略という重大危機に直面しています。

我々は草莽の有志として、祖国の危機を坐視する事は、断じて出来ません。
平成14年9月29日、所謂「日中国交正常化」30年の秋、我々は中共との国交断絶を勝ち取る為、第1回9・29反中共デーを開催いたしました。
第5回の昨年は東京をはじめ神奈川(横浜)、中部(名古屋)、関西(大阪)、九州(福岡)と各地において大会を開催いたしました。
これは「中央での共闘」から「全国での連帯」への拡大であり、統合から連合への発展といえます。
北京オリンピックを来年に控えた今、「9・29反中共デー」の旗の下、「打倒中国共産党」「日中国交断絶」「中華覇権主義排撃」「まもれ!尖閣諸島」を声高らかに叫び、勝利を目指して、同志同憂各位が共に起ち上がり、共に闘う事を熱望いたします。


             ☆☆☆記☆☆☆


☆日時

9月29日(土)午前11時〜集会開始/正午〜徒歩行進出発(雨天決行)

☆場所

三河台公園
東京都港区六本木4の2の27
六本木通り沿い/俳優座の横

☆合意事項

超党派の運動の為、次の行為はご遠慮下さい。
@会旗の掲揚
A車輛での参加
B隊服の着用


9・29反中共デー東京大会共闘委員会

(残り1行は電話番号が含まれているので省略)
「反中共」の運動なら何でもやる(参考)このメルマガらしい宣伝だな、と思って最初は読み流していたのですが、どうも9月29日が休日らしいので現場に行ってみました。あまりの電波な内容で、途中何度もおなか一杯になってしまったがために完成が今日までずれ込みましたが、写真と音声による報告をいたします。

 三河台公園ってのは地下鉄六本木駅の直ぐ近くの小さな公園です。
到着してみると、参加者と公安がだいたい同数。公安の人たちに向けて堂々とカメラを向けるわけにはいかないので写真が無いのが残念だけど、小さな公園に公安があふれかえっていました。

参加者たちの様子。
DSCN2856.JPG DSCN2857.JPG

もうちょっと近づいてみる。
DSCN2858.JPG DSCN2860.JPG

入り口近くで配られた集会案内
DSCN2897.JPG DSCN2901.JPG

 『決起集会』は予定の11時を10分近く過ぎて始まりました。
右翼系が多いので、当たり前のごとく、まず君が代斉唱。『台湾の声』編集部の台湾人も歌ったのかね?それとも日本人のパシリが派遣されたのか。

君が代斉唱の後はたしか開会挨拶。
開会挨拶
『同志』だってさ。最近は左翼の集会でも聞かないよ、『同志』なんて。

その次は連帯声明。
中部地方から
中国4000年の歴史というが中華人民共和国という新興国家ができて60年にも満たないのではないか
そんなこと言い始めたらエジプト共和国なんてもっと短いぞ。

文化の一貫性は無く侵略殺戮略奪の歴史だけではないか
じゃあ中国国宝展って何なのよw

この大陸に奇跡のような国家があったことも忘れてはならない。満州国である。
ああ満州国さえあれば
これ聴いた瞬間、大笑いしそうになった。
とくに代読者の棒読みっぷりとあわせて観賞すると、下手なコメディーよりずっと笑える。

この世界一民度の低い隣人達を国家としておとなしくさせるには、似非共産主義しかないのかもしれないが
既成社会主義国・東欧圏の共産党を否定する人が使いたがる『似非共産主義』という言葉が、右翼系の集会で飛び出したことが少々意外だった。

関西大会から
 尖閣諸島問題について、台湾も領有権を主張していることはスルー

 ガス田について、盗掘というけど、あの中間線は日本が一方的に決めたものなんよね。国際法的には中国の主張も有効だとか。
http://blog.mag2.com/m/log/0000071858/106631736.html
(一部引用)
中国の主張は、中間線よりも日本側に両国の境界はあるというも
のです。この主張は、大陸棚の存在に依拠しています。中国本土
から、東シナ海に大陸棚が延びています。これは、中間線を越え
て沖縄の近くまで続いています。

中国によると、自国は大陸国家だけど日本は島国なので、中間線
を境界とする訳にはいきません。両国の境界は、大陸棚で決まる
のです。

このように両国の主張は相容れないものになっていますが、国際
法の観点からは何が言えるのでしょうか。

端的に述べると、双方の主張が有効です。日本が主張する中間線、
中国が主張する大陸棚、それぞれ国際法で認められた原則です。
 私自身は中間線を境界にしようという日本の提案に賛成だけど、今あげた点をスルーするのも良くないと思う次第。

 産業の空洞化による日本製造業の衰退についても触れているけど、それは中国のせいじゃなくて資本主義のせいでしょ。私の知り合いに、共産原理主義者・ML主義訓詁学者ともいえるくらい原理原則に凝り固まった人がいるけど、その人も日本産業の空洞化を取り上げて、日本の計画経済化を訴えていたなぁ。

 あと、「ダンボール肉まん」について言及しているけど、あれ北京市内の屋台で売っていただけじゃなかったか?


4分34秒あたりで「共産支那をチョウ-ヨウせよ」って聞こえるけど、膺懲(ヨウ-チョウ)じゃね?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%B4%E6%94%AF%E8%86%BA%E6%87%B2
暴支膺懲(ぼうしようちょう)は支那事変(日中戦争)期における日本のスローガン。暴虐な支那(中国)に報いを与えて懲らしめようという意味。


わが国を第二のチベットや東トルキスタン(ウイグル)にしてはならない
チベット・ウイグルが代表格なのは分っているけど、どうか、内蒙古・寧夏回族・雲南と貴州方面のミャオ族・広西チワン族のことも忘れないでね。

九州大会から
なんか東京裁判のことを話し始めたんだが、『反中共デー』じゃなかったのか。

しかしまあ、天ちゃんもこんな変なのにヨイショされて大変だねぇ。
天皇家以外の全ての日本人は、紛争地域に生まれなかった幸運と、天皇家に生まれなかった幸運の二つに恵まれていると思う次第。

続いて決議採択。
決議案は以下。
DSCN2901.JPG
 こんだけグローバル化した世界で国交断絶するって損得勘定はできんのかい? 北京中央人民政府と国交を結びながらも、適度に距離を保っている国を見習ったらいかがか。

 要求の第11項もアレだなぁ。中国政府による、日本の閣僚の靖国神社への参拝への抗議が「内政干渉」ならば、中国国内に政府のお墨付きで作られた抗日記念館の展示内容への是正工作も「内政干渉」にならんのかい?それに、これこそ国交あってこその是正工作だと思うんだが。まさか自衛隊を南京に派遣して抗日記念館を爆破するわけじゃあるまいし。

 要求第12項について。中共のせいで色々と苦しんでいるアジア諸民族との連帯は結構なんだけど、最大の被害者は中華人民共和国国籍の人たち。そういう人たちと連帯するには、ぜひ魏京生、王丹、柴玲、吾爾開希あたりの来日を歓迎すべきだと思うんだけど、どうなんだろ。特に吾爾開希は例のウイグル族だよ。また、今年6月に来日した魏京生を成田で追い返したこととかについてもどうなんだろ。

 大会決議は採択。まあこういう集会で用意された決議案が採択されないなんてことはないけどね。

 その後、デモ行進開始まで色々と準備が10分くらいかかったんだけど、この10分が面白かった。

というのも、三河台公園は小さいとは言えど公衆トイレが設置されており、便器が2つほどあるんですが、その片方が目に見えて詰まっていて、排泄物が便器内に溜まっているんですよ。常識的にはこういう場合、まあ便器が一つしかないならまだしも、複数個あれば詰まっていない方だけを使うじゃないですか。なのに参加者が次々と詰まった便器の方にも用を足すんですよ。散々中国人は民度が低いとか言っていたくせにこれです。

 その後はデモ行進でしたが、やり方もシュプレヒコールも左翼のデモと大差ない。

シュプレヒコール
DSCN2870.JPG DSCN2872.JPG DSCN2876.JPG
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かなり場違いな台湾関係も数人。
DSCN2871.JPG DSCN2877.JPG
 こんなウヨがウヨウヨしたデモに台湾独立がどうたらなんてプラカード掲げたら、台湾独立派のイメージダウンだと思うがな。いくら世が右傾化しているとはいえ、街宣右翼はやっぱりキチガイ扱いだから。この手の集会で台湾独立関係のプラカードを掲げることは、日台連帯どころか、むしろそれに水を差す行為かと思う次第。北京の中央人民政府はこの急進独立派に感謝状を贈ったら?w

 ここでちょっとデモ隊に飛び入り参加。「ここいいですか」って聞いたら「どーぞ」だってw 鞄の中に『毛主席語録』が入っていることは内緒です。携帯したMP3プレーヤーに『東方紅』など、中国共産党を称える音楽が入っていることも内緒ですw

 しかしまあ、本当につまらないデモです。三河台公園から広尾公園、地下鉄日比谷線で言えば六本木駅から広尾駅まで例のシュプレヒコールを2時間近くぶっ通しで唱えながら歩くんですから。何の修行だよ。

ときどき、「皆さん、私たちは別に中国人が嫌いだからやっているんじゃないんです。中国人のためにも日中断交を、、、」というような、とってつけたようなことも言っていましたけどね。

 途中で公安に写真撮られまくり。左翼のくせに右翼のデモに紛れ込んで写真撮られちゃいましたよw
DSCN2889.JPG

 先ほどの詰まった便器の件に続き、またも見苦しい出来事が天現寺交差点で発生。

デモ隊が天現寺交差点を右折するとき、ちょうど救急車がサイレンを鳴らして走ってきたんですよ。横断歩道なんかを渡ろうとしたとき救急車が接近してきたら、普通は駆け足で渡りきっちゃうか、救急車が通過するまで待つでしょう。それなのにこのデモ隊の参加者は駆け足しようとしない(少なくともそうは見えない)し、渡るのをやめようともしないんです。

誘導の機動隊員が慌てて後続隊列に向かって赤色誘導棒をかざして渡るのを阻止し、のろのろと歩く連中を急き立ててやっと救急車の通路を確保できたんですが、アレだけ中国人の民度がどうこう言っていた割には、身勝手なデモ行進を強行したもんです。

 やっと広尾公園に到着。
町内会の事務をやっている地元老人会の方々は、突然の機動隊と公安、そして色々な電波な幟を持った変な人たちの登場にビックリした顔。

そんなご老人などに目もくれず、広尾公園で総括集会。
DSCN2891.JPG DSCN2893.JPG
終了挨拶
もうつっこむの面倒だからパス。

 というわけで、『反中共デー』参加者は、口では偉そうなことを言う割りに行動は伴っていないことが良く分かったデモでした。ホント、時間と電車賃と労力を無駄にしました。そしてこんな記事を書くのに合計3時間もかけてしまった。。。

 『反中共デー』参加者にとっては課題だらけの集会でしょうが、同時に私も取材する対象を良く絞り、長くても2時間以内に記事執筆をしないといけないという大きな課題が残りました。

報告終わり。
posted by s19171107 at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 突撃取材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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