今回は通常の世論収集、すなわち「yahooニュースのブログリンクにあった『声』からの拾い読み」に加え、最後に彼らの主張を私なりに分析してみました。
その1
ttp://seityann.livedoor.biz/archives/50721188.html
>もし仮に弁護士の言うように被害者の大上氏が居眠り運転をしていたとしら加害者の飲酒運転は消滅するのか?
そんなこといっていません。
>悪を善と言いくるめるのは弁護士の仕事ではない。
拙著、司法:刑事裁判における弁護活動に対する誤解を解くには裁判をディベートと捉えると良いかもしれないをお読みいただきたい。(一応TB送信してみました)
>被害家族の悲しみを思う
出ました、感情屋さんの決め台詞。
そんなもん実際になってみないと分るわけないのにね。
その2
ttp://mousaku2130.seesaa.net/article/58484905.html
法律的にはギリギリ問題のないところでやっているのだろうが、あなたたち弁護士に聞きたい。あなたたちには良心はないのか?犯人には良心はないのか?嘘をついて罪を軽くしても、自分の良心には嘘はつけないぞ。人を殺しても見つからなければいい、泥棒しても見つからなければいい、何しても黙ってれば、嘘をつき続ければいいんですか?あなたはそれでいいんですか!引用部分にある「嘘」とは具体的になんのことでしょう。被告・弁護人ともに事故そのものについては否定していません。昨日の記事でも書きましたが、メディア報道という、厳しい時間の制約の中でごくごく一部を掻い摘んだモノでしかこの事件についての知識の無い一般人が、プロの裁判官ですら意見を形成しているさなかに、どうして弁護人主張の真偽を断定できるのでしょうか。
ついでに、当ブログの過去ログから、刑事裁判の意義と審査手順について言及した部分について再掲します。
http://s19171107.seesaa.net/article/49493884.html
「"無罪の推定"を基本とする裁判所は検察の起訴事由が真か偽かを判断するところでしかなく、その上で検察側主張が事実と認められる場合にのみ刑罰を検討する」
その3
ttp://blogs.yahoo.co.jp/q_951/4071255.html
記事そのものは長文すぎるので殆ど読んでいないが、コメント欄より。
弁護士の仕事の範囲って、ほんとに事務的なんでしょうねぇ。
結果しか見ない。あとは何をやってもいい。
法治国家が聞いてあきれます。
あなたが好みそうな弁護士、ナチスドイツとソ連にいましたよw
裁判:「社会正義に対する意識」の高いドイツ第三帝国の弁護士
どちらも現存しない国ですが、たぶん中国か朝鮮になら未だいると思います。移住をお奨めします。
その4
ttp://iza-kaya.seesaa.net/article/58475834.html
>被害者である大上さんの気持ちを考えるととても胸が苦しくなり、悲しみがあふれてきます。
出まし(ry
そんなもん実際に(ry
>被告には姑息なまねなどせず、正々堂々と真実をかたってほしいです。
姑息なまね?自分の責任の範囲外のことまで被る必要が何故ある?
その5
http://blogs.yahoo.co.jp/rnaga99/25917242.html
記事そのものではなく、コメント欄の以下の書き込み。
記事そのものについては、良質だと思う。他のコメントも、感情と司法制度を峻別しているっぽいのがあって安心した。
飲酒運転をした者が不服を申し立てれること自体がありえない。日本的美学では、落ち度のある人は全責任を、やったやらないにかかわらず被るべきという空気だけど、この空気を司法に持ち込むことには断固反対。
根本的な原因は飲酒運転。
裁判の趣旨をすり変えているとしか思えない。
飲酒運転をした私が悪い。いかなる処分も受け入れます。でこの裁判はすぐに終わると思うんだけど。
感情屋の書き込みじゃないけど、良識的書き込みだったので保存。
http://plaza.rakuten.co.jp/jzz30kingyo/diary/200710020000
>何でもかんでも理屈をつけて無罪にするのが弁護士の仕事でしょうか?
この弁護士は無罪主張なんかしてませんよ(苦笑
少なくとも被告人が飲酒運転していたことは認めているんですから
量刑について主張しているんですけど。読解力ありますか?
>居眠りでないことは、前にカメラの前で同じ質問を聞かれた際のお父様の表情で明らかですよ!
テレビの報道だけを見て事実を認定できるのなら裁判なんて必要ありませんよw
今回収集したサンプルの分析
1.この弁護士は被告の無罪などは主張していないが、なぜか無罪主張をしていることになっているらしい。感情屋に読解力なし。
2.感情屋は厳しい時間的制約の中で、事実のごく一部を掻い摘んだにすぎないメディア報道で全てを分っている気になっている。
3.拙著、司法:刑事裁判における弁護活動に対する誤解を解くには裁判をディベートと捉えると良いかもしれないにおいても書いたが、弁護人が極端に被告人有利の弁護をするからこそ妥当な判決がでるのだが、感情屋はその辺が全く分っていない。まあ、分っていたら感情屋なんてやっていないけど。
4.感情屋は遺族の気持ちを分った気になっている。そんなこと、実際になってみないと分るわけ無いのに。
5.ナチスドイツやソ連がロクでもない全体主義国であった一因である、これらの国々の弁護人の姿勢は感情屋にとって理想。本人はそう言ってはいないが、彼らの求めるものと、それらの国々の弁護人はピタリ一致。
6.感情屋は、落ち度のあるものは自分の責任外のものも一緒に負うべきだという日本的美学がすき。しかしこれは近代司法には合わない。
こんなので本当に裁判員制度大丈夫なの?
関連記事一覧
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/saiban.html