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2007年10月09日

改憲派論理研究:某所の護憲派との討論に対する改憲派の論理は相手を言い負かすための議論か

 mixi某コミュで9条完全破棄型の改憲派の方々と討論して思ったこと。

 まず第一に、勝手に護憲派は全て非武装平和主義者だと思っている点。私は以前より『非武装平和主義者は護憲派に分類されるが、護憲派は必ずしも非武装平和主義者ではない』というようなことを申し上げてきました。これは私の実感というのもありますが、護憲派の牙城である『マガジン9条』の2006年新春アンケート調査でも、このような傾向が見られます。(該当調査についての当ブログの分析はこちら

なのに、改憲派と自称する方々は、護憲派は全て非武装平和主義者だという前提で話してきます。言っていないことについて如何思うかといわれても、答えられるわけないでしょ。


 改憲派です。戦争なんて嫌です。人を殺したくないし、殺されたくない。でも同胞がなぶり殺しにされるのを指をくわえて見ているわけには行かない。
 侵略されたら、内心は恐怖と怒りと良心の呵責もあるでしょうが、少しでも敵を殺して、同胞を助けます。それが男って者です。
 護憲派なんて、ただの現実逃避でしかないとおもいますね。他の国が安全保障のためにぎりぎりの努力をしている中、努力を放棄しているだけですね。特に何か努力しているわけでもないです。
 護憲派の人に聞きたい。

 北朝鮮の人民やチベットの人々、ミャンマーの民衆をどうやって守りますか?

 日本は今現在でも ロシアや中国から 領空侵犯、領海侵犯をうけ そのたびに 自衛隊がスクランブルしているのです。
 
 北方領土は? 竹島は? 尖閣諸島は?

 日本の国民の命、生活、文化、誇りを責任を持って守らないといけないのではないでしょうか?

 私は 自分の子供や妻を守るためには 銃を取ります。


 第二に相手を言い負かすための議論と化していること。そのため、裏を返せばおかしかったり、別の事柄に当てはめるとおかしいことも平気で言いのけています。また、より攻撃しやすい論客ばかり狙って、改憲論に一定の理解を示しつつも、やっぱり護憲な意見はスルーしたり。

たとえば、日本の「お国柄」を強調する改憲派に限って、9条を国際比較したがる点とか。9条だって日本の立派な「お国柄」なのに。

また、『周辺諸国が危ないから軍事力を持つ』という論理は、裏返せば周りが友好国だらけになれば軍事はいらないということになろうかと思うけど、きっとそれはそれで難癖つけて否定するんでしょう。

あるいは、『9条が素晴らしいなら、なぜ広がらないのか。9条が間違っているからではないのか』と言うのも多く聞かれますが、じゃあ何故『民主主義』はフランス革命から200年以上たっても世界中に根付かないんでしょう。これは民主主義が間違っていて、絶対王政時代から続く少数者専制が正しいから? んなわけないだろ。

さらに、私が改憲派の意見にも一定の理解を示しながらも、現行9条が果たしてきた『自衛隊への歯止め』は残すべきだという意見を提案しても返答せずに、ひたすら非武装絶対平和主義者を『非現実的』と弄って遊んでいるんですよね。少なくとも、『歯止め』論は非武装絶対平和主義より現実的なんだから、非現実的な論理を弄っていないで、こっちも相手してよ(´・ω・`)

そのほかにも、7日の記事でも書いた、刑法36条に基づく正当防衛の理念を憲法に明記するという点について討論では、お相手さんは
79
刑法に条文のある 正当防衛については いかがお考えですか?
と書いてきました。それに対して私は
87

刑法36条に基づく正当防衛の理念を個別的自衛権の確立として憲法の条項に明記するのも、ひとつのあり方であると思います。

しかし、刑法36条の判例の立場は、積極的加害意思が認められる場合(正当防衛のついでに相手組織を壊滅させてやろう、など)は正当防衛に当たらないし、正当防衛が認められるのは権利侵害が継続している間に限られる(相手が攻撃をやめた後の反撃・追撃はできない)という考え方だったはずなので、この場合、自衛隊による軍事活動が際限なく行われないようにするために、現行9条の持つ『歯止め』の要素も同時に含める必要があるかと思います。
と答えました。なのにお相手さんは
89
s19171107 さん

昔 つい最近までは スクランブルで発進した日本の戦闘機がロシアの戦闘機を自衛の為攻撃する 法的根拠は 刑法の正当防衛しかありませんでした。

 有事三法 というのが できましたので 今は大丈夫です。(なにか心もとないですが) (色々と難しい規則があります) 

 自衛隊法がありますが、この考え方の基本は警察です。自衛隊と警察ではあきらかにその 目的が違います。 軍隊と明記しなければ 様々な 不都合が生まれます。
 
 有名なのが ジュネーブ条約の捕虜の規定です。 有事のとき 自衛隊員が捕虜になったとします。 ジュネーブ条約での捕虜の対象は敵の「軍の兵士」です。
 捕虜の規定からはずれれば ただのテロリストです。 拷問しても国際法には抵触しません。


 日本は自衛隊員に 余計なリスクをおわせて 国を守らせているのです。
と答えてきました。
文章の書き方が、かなりアレなところからもお分かりいただけるかと思いますが、統一的ロジックがあるか微妙です。しかし、カッコを多用してあちこちに飛んでいる主張をかなり肯定的に解釈すると、『有事法制が出来ため、たとえば空自機のスクランブルに対する法的根拠は正当防衛のほかにも出来上がった。ゆえに、法的根拠という心配はいらない。刑法36条2項に対応する過剰な活動を抑止する対自衛隊統制についても有事法制の厳しい基準がある』とも取れないことはありません。

「だったら最初から正当防衛がどうだとか言うな」というような愚痴はさておき、中国が攻めてくる、ロシアが攻めてくるなど、現実的な確率としてはかなり低いことについて危機感を煽るわりには、自国の軍事組織が暴走する危険性に対する危機感は驚くほど薄いです。私としては、やっと『キチガイ覇権主義国毛沢東風味』という評価を薄め、国際社会での地位を高め、国際経済におけるつながりを深めつつある中国が、今更ガチで日本に侵攻してくることや、小国チェチェンすらロクに制圧できずに持て余しているロシアがこれ以上の戦線拡大をしてくるよりも、平和維持活動のために海外に行った自衛隊が現場の判断で勝手に戦線を拡大する危険性のほうがずっと大きいと思います。(現にそうなりかけましたし)

もちろん、偉大な日本国憲法記念日に、「9条守ろう!ブロガーズ・リンク」に賛同しますの記事でも書いたとおり、経済的つながりの深さや合理的判断は、時としてなされないことがあることは、日帝が最大の貿易相手国であるアメリカに銃を向けた歴史からも分ります。ゆえに私は、以前より軍事力が全く要らないとは言っておりません。

なお、この書き込みに対しては、以下のように書いておきました。
102
>>89さん
有事法制の制定により、自衛隊機のスクランブルに対する法的根拠が確立されたことについては理解できましたが、それと私の申し上げた『歯止め』の必要性がどうも繋がらないんですが、もう少し平易にご解説いただけると有り難いです。

自衛隊員に対してリスクを負わせているという点についても、そういうこともあろうかと思います。文脈的に、あなたの仰りたいことは、捕虜になった自衛隊員の身柄の安全を確保するため、彼らを戦闘員として認定するべきであり、そのためには自衛隊を軍隊と正式に認めるべきだ、ということであろうと認識しております。その点に関しては否定いたしませんが、もし自衛隊を正式に軍隊とするならば、今以上に文民統制の『歯止め』の徹底が求められ、それは憲法という最高法規の中にも明言されることが望ましいと思っています。

私はこのコミュでは一貫して『必要不可欠な軍事組織である自衛隊に対する歯止め』について申し上げてまいりましたが、こういう認識から申し上げています。
 返信待ちですが、お相手さんは気がつかないのかスルーしているのか、『非武装絶対平和主義者』とのシャドーボクシングに励んでいます。

 護憲派と改憲派のネット討論は往々にして下らない揚げ足取りや、シャドーボクシング会場になりがちで、討論の終焉といえば、大体はどちらかの論客が数で制圧しがちです。3年ほど前にも同じような討論に巻き込まれ、以後しばらく護憲・改憲討論からは離れていましたが、状況は3年前と全く変わっていなく、ちょっと失望しました。


関連記事一覧
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/kaikenha-ronri.html


posted by s19171107 at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 憲法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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