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2008年01月23日

責任の取り方とは何か?

福岡3児死亡事故に関して、今林の兄ちゃんも控訴しました。

http://mainichi.jp/select/jiken/drunk/news/20080123ddm041040061000c.html
 福岡市東区の「海の中道大橋」で06年8月に起きた3児死亡事故で、元市職員の今林大(ふとし)被告(23)側は22日、業務上過失致死傷罪とひき逃げを併合した上限の懲役7年6月(求刑・懲役25年)を言い渡した8日の福岡地裁判決を「重すぎて不当」として福岡高裁に控訴した。

 検察側も控訴しており、検察側が求める危険運転致死傷罪適用の是非や量刑を中心に2審の審理が行われるとみられる。

 被告側は「深酔い状態ではなかった」として危険運転致死傷罪ではなく、業務上過失致死傷罪の適用を主張。自首による減軽を求め「反省しており、社会的制裁も受けた」などと執行猶予付き判決を求めていた。2審でも同様の主張をするとみられる。

 今林被告の弁護人、春山九州男弁護士は「(被害車両は)追突後、約40メートル走って落下するまでブレーキやハンドル操作をしていない。事故の態様を分析し、適正な責任の配分を求めたい」とのコメントを出した。

 被害者の大上哲央(あきお)さん(34)、かおりさん(31)夫妻は「全く信じられない気持ちです。懲役7年6月が重すぎると考えているのであれば、3人の死に対して責任を全く感じていないのではないかと思われる。控訴は不愉快に思います」とコメントした。
責任を全く感じていないのではないか
「責任」あるいは「反省」という言葉は、刑事裁判の判決形成においても重要なポイントであります。正直、裁判の半分くらいは「責任」と「反省」の有無について争っているように思います。
 一方で、「責任」「反省」という言葉は、実に守備範囲が広く、あいまいな言葉です。以前、光市事件も「反省」という言葉が場外乱闘のキーワードになりました。それに関して私は、チュチェ96(2007)年9月24日の日記において、外部ブログ記事の記事を基に、自分の経験も含めて「反省って何だろうね」と書きました。この記事を読んだときも、「『責任を感じているのか』って、じゃあ『責任をとる』って何だ?」と思いました。

 今回の控訴では、被告側は事実誤認を主張しています。被害者の脳内における「責任のとり方」というのは、事実誤認への反論も許さないということでしょうか。

 日本の「自称庶民」のブログを見ていると、こういう風に、落ち度のある人物に反論の機会を与えないことが「良い責任の取らせ方」と思い込んでいる人が多いようです。しかし、当人にしてみれば反論の機会も与えられないということは不満が残るわけで、不満をくすぶらせたままに形だけ「責任」を取らせるということは、全く意味の無いことです。ただ被害者側の処罰感情を満たすだけの行動でしかなく、これは蛮族のやることです。

 もっとも、これは庶民に限りません。日本社会全体に巣食う問題です。
たとえば政治では、戦時中の「日帝による蛮行」について、政府は戦後、一貫して謝罪してきました。ウヨさんの言うところの「土下座外交」ですね。その一方で、閣僚や与党幹部の中からは、しはしば、「日帝による蛮行」を否定する言説が出て来、そのたびに国内外で、その「言々不一致」が問題になっています。

 これも、日本人的な「責任の取り方」に起因する問題だと思います。つまり、こういう発言をする人は「日帝による蛮行」を信じていない・あるいは認めていない。一方で、日本人的な「責任の取り方」に乗っ取って、形式的な謝罪をせざるをえない。だから、ふとしたことで「言々不一致」してしまう。正直、「日帝による蛮行」を否定するなら、その内容はさておき、筋だけは一貫してほしいものです。事後処理は大変だろうけど。


 ところで話は変わりますが、「衝突後、被害車両による回避行動が見られない」という論点に関しては、私も注目しています。以前にも書きましたが、弁護側がこういう状況証拠的なものを根拠に弁護活動するとき、通例、それなりの根拠があってやります。この裁判においては、弁護側は自首による減軽を求め「反省しており、社会的制裁も受けた」などと執行猶予付き判決を求めていたと主張していますが、もし、その一方で根拠なくこういう主張をすると、「口先だけの反省じゃねーか」と裁判官に思われ、劣勢に追い込まれるからです。

 2審の行方も慎重に見守りたいと思っています。


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http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/saiban.html


posted by s19171107 at 20:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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