綿井健陽の『逆視逆考』トーク今回のトークショーの趣旨が、被害者遺族の会見が中心に報じられるこの事件の事実関係を今一度知るために、余り報じられない弁護側の主張を中心に学習するというものであっただけあって、検察側主張の矛盾を指摘がかなりあり、光市裁判関連の弁護団出版の本を所有しながらも、なかなか時間が無くて読めない私としては、この裁判を見る上で重要なポイントを、時間的負担無く得られた思いです。また、客席に典型的な「感情屋」の参加者がいたもんで、質疑応答の時間にその方が感情的になって怒鳴り始めたりして、当ブログで昨年から進めている感情屋習性研究の格好のサンプル収集の機会になりました。なんたって、たった数メートル先にナマの感情屋がいたんですからね。今まで感情屋のブログなどはサンプル集めのために沢山読んできて、一部は司法関連記事において収録してきましたが、やはりナマの感情屋の迫力はブログの文面よりも凄いですね。まあ、いい大人が怒鳴ったりしてバカ丸出しだけど。
第1回「光市母子殺害事件〜裁判で何が争われてきたのか」
映画『Little Birds イラク戦火の家族たち』などでも知られる気鋭のジャーナリスト綿井健陽が、毎回多彩なゲストを迎えて送るトークライブ。
※「光市母子殺害事件」の差し戻し控訴審は、昨年合計12回の公判を数えて結審した。
これまで特にテレビでは、被害者遺族の会見・発言・物語を中心にした映像が公判の度に大きく報じられた。弁護士への懲戒請求問題なども含め、「法廷外」での話題は多いが、実際の裁判の法廷では検察と弁護側の間で何が争点とされ、どんな主張や立証が展開されたのか。被告の元少年の弁護団の一員を務める河井弁護士をゲストに迎え、この事件・裁判を振り返る。弁護団会見の映像やテレビニュース報道も交えながら、来る4月の判決言い渡しを前にもう一度冷静に考えてみたい。
【Guset】河井匡秀弁護士(光市事件差戻審弁護団)
【出演】綿井健陽(ジャーナリスト)
OPEN 18:30 / START 19:30
¥1,000(飲食代別)<当日券のみ>
http://www1.odn.ne.jp/watai/
途中の10分の休憩などを含めて2時間30分以上もの長時間のトークショーであり、報告記事を書くのも一苦労ですが、東京・阿佐ヶ谷は遠すぎて参加することの出来なかった方々のために、記録を基に、トークショーの要旨を何回かに分けてご報告いたします。
何回に分け、いつ終わるのかは決めていないのですが、どんなに遅くても2月中には終わらせる予定です。今回はその第1回。
まず参加者について。
綿井健陽氏は、その道では有名だし、検索すればどういう方なのか簡単に分かると思うので割愛します。
河井匡秀(かわい まさひで)弁護士について。
この方は光市事件の弁護団に差戻審から参加された方です。入団のキッカケは、別の事件で同じ弁護団にいたとき、安田氏からアドバイスなどを戴いてきた経緯から弁護団に誘われた、また、記録を見て事件を検討したとき、最高裁の事実認定と記録は全く異なっており、そのもとで一人の人間が処刑されようとしていることが「とてもじゃないが放置できない」と思ったからだそうです。
ちなみに、氏の死刑制度への賛否については、このトークショーにおいては明確に立場表明をしませんでした。今回の言動を聞く限り、私見では廃止論者ではないようなんですが、確実なことはいえません。また、ネット上で検索してもどうも良く分かりません。この点、つまり「氏の死刑制度への賛否は不明」という点を頭の片隅に入れておいていただけると、後々の理解に役立つものと思います。
まず最初に、2006年の最高裁による差し戻し命令判決直後の報道はどんなものであったのかという確認のために、その日の「報道ステーション」が放映され、その後、弁護団としてはこの報道を如何思うか、という話題になりました。
河井氏は、報道に対して、1.最高裁弁論欠席に関して 2.「差し戻し命令は高裁判決を拘束する」というテロップについて の2点について指摘しました。
1に関して。
安田氏ら新弁護団は、最高裁弁論の2週間前に初めて被告と接見し、そこで被告の口から、殺意も無ければ強姦目的でもなかったという発言をうけ、安田氏らは調書等の資料を調べなおす必要があると思った。しかし、弁論までは2週間しかない。不十分な準備のもと、最高裁弁論に臨むことが果たして妥当なのか、という点を考えると、欠席は止むを得なかったのではないか、という主旨の発言を河井氏はされました。
また、最初に安田氏らは延期申請をしており、従前ならばほぼ認められてきたのに、何故かその回だけは認めなかったとか。「安田氏曰く相当異例だ」と河井氏は仰っていました。
私もそう思います。
裁判は、検察主張の範囲内での被告の犯行事実の真偽を判定し、犯行事実が真であると認められ、且つ、事件が被告の責任によるものであると認められる場合に初めて刑罰を下すものでありますが、それだけではなく、どうしてそういう事件がおきたのかを被告の言い分も聞いたうえで解明し、後の法制度や社会制度の構築に役立てるためのものでもあることは、私も当ブログで再三、申し上げてきた次第です。
特にこの事件の犯人は犯行当時18歳1ヶ月だったために、社会通念上は未成年であり、少年法も絡む。果たして少年法の体系は如何あるべきなのか、未成年犯罪者の処遇は如何あるべきなのか、という点において、極めて慎重な審理が必要であり、そのためには十分な準備期間が必要なものと思います。
確かに、だからといって裁判を欠席しても良いかといえば、良いとは言い切れない。しかし悪いとも言い切れない。難しい決断ではありましたが、私としては、この裁判を「法制度・社会制度構築ための資料とする」という全体の利益も含めて勘案すると、安田氏らをそこまで非難する気にはなれません。また、なぜ最高裁がそこまで裁判を急ぐのか、それも手抜きしてまで急ぐのか、よく分かりませんね。
2に関して。
まず、最高裁は確かに「高裁までの審理内容はゆるぎない」とは言ったものの、これは「判決理由」ではなく「傍論」であるからして、法的には拘束力は無く、また、最高裁が「死刑相当」とした時点での証拠状況と、その後の証拠状況には変化があるため、最高裁の判決には拘束力は無いとのことです。極めて正論。また、テレビなどに出演する法律学者の中にも、差し戻し審は最高裁判決に拘束されると言い放つ人がいるが、八海事件の判例があるのにどうしてそんなこというるのか不思議だ、とのことです。
傍論(ぼうろん)については、wiki参照。
ちなみに、念のために確認しておきますが、「判例」ってのは法律と同等の効力があります。だって法律の実際の運用例なんですから。イギリスなんかは、『マグナカルタ』(1215年)『権利の請願』(1628年)『権利章典』(1689年)の3大文書と諸々の判例が成文憲法のかわりにとなっていることは、高校生だって知っています。(ときどき「判例なんて知らんがな」と噛み付いてくるアホがいるんだよねー)
続いて、裁判の「前提となる事実」について話が進みました。
まず、最高裁の時点までの「前提となる事実」について、検察がまとめた「事件事実」について総括。
これについては、別資料を含めて検討したいのですが、その資料を何処にしまったのか忘れてしまいました。また、現在、もうじき2月3日午前4時です。帰宅後の一服をしてからずっと書き続けておりまして、いい加減に眠くなってきました。この辺で一度区切りをつけさせてください。
次回・第2回の報告記事はここから報告を再開いたします。
ちなみに、手元の記録によると、今の時点はトークショー開始から大体54分が経過しています。時間的には3分の1は処理しましたが、内容的にはこの後、色々とあったので、全体としては4〜6回に分けることになるかなー?まあ、需要の有無に関係なく、完遂させる予定です。
興味のある方は、今後も気長にお待ちいただけるとありがたいです。
本トークショー関連の記事一覧
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/97.2.2.talkshow.html
司法関係関連記事一覧
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/saiban.html


何はともあれ、トークショーの内容には大変興味があります。続報お待ちしておりますm(__)m
>まさかあんまり騒がしいので退席命令とかされて「言論弾圧だ!!!」とか喚きちらしたとか(>_<)
いえ、綿井氏も河井氏も、極めて冷静に、理詰めで反論していましたので、結局は感情屋の方は黙らざるを得ませんでした。詳しくは今後の報告記事で。
>何はともあれ、トークショーの内容には大変興味があります。続報お待ちしておりますm(__)m
今週末くらいに第2回をアップできるように、関係資料を読み込んでいます。しばらくお待ちください(`・ω・´)
読み応えあるブログですね、レポ楽しみにしています。
無理なさらないよう、続けていただけたら大変ありがたいです!
長らく放置して申し訳ありません。
>「miru」さん
長らく放置しておりすみませんです(´・ω・`)