当ブログでは、当問題について3月6日づけの記事の記事にて、日本では比較的無視されがちな豪州政府の主張を、BSで放映されたインタビューの内容要約形式でお伝えしましたが、反捕鯨派の豪州政府の主張を要約したからには、捕鯨推進派の日本政府の主張も取り上げるべきだと考え、要約文作成のために目下、擁護・推進派の中核である水産庁関係者・関係団体の著作を読んでいます。また、捕鯨推進派の論理については、結構ネタになりそうな部分があるので、要約文作成の後には、批評も加えてみたいと思っていますが、そうなると本格的に捕鯨問題に首を突っ込むことになります。
当ブログでは、一応、何かの問題に首を突っ込む場合には、最初に立場表明をしてから書くことにしています。これは、頓珍漢な批判を防止するという目的は勿論のこと、私自身、この場を自身の勉強のための論述スペースとして使っており、コメント欄を承認制ながらも開放しているのは、本当にチラシの裏に書いて死蔵させるより、人様に見える形で保管しておくほうが、批判的意見もあつまりやすく、結果として「勉強」がはかどるからであります。時折、自身が以前に書いた立場表明記事を、あらためて批評しなおす記事を書いているのも、自分の思考の変遷が分かりやすいように、適宜書きとめているためです。
さて、それでは現時点での捕鯨論争についての私の立場・認識について。
捕鯨擁護派の「捕鯨は日本文化」という主張については、もはや「文化」といえるほどの消費量ではないので、この反論はどんなもんかと思う次第です。それ以前に、そもそも日本の捕鯨って「鯨の生態調査のための調査捕鯨」じゃなかったの?
また、3月6日づけの記事においてご紹介した、ギャレット豪環境相による豪州政府の言い分を見る限り、捕鯨擁護派の「反論」は「反論」になっておらず、実は痛いところを突かれているのかもしれない、とも感じています。
一方で、そもそも「動物」や「環境」にとっては、先進国型生活が一番迷惑な存在であります。ゆえに私は、この生活を基本的に維持しつつ「環境保護」だとか「動物保護」を訴えることは、大局的に見れば「小細工」にも満たない行為であり、本質的・抜本的な「環境保護」や「動物愛護」をするなら、人類総自殺をするか、あるいは、今の生活水準と環境保護の両方を成り立たせる技術革新を一刻も早く確立するかしかない考えております。そのため、「小細工」にも満たないのに、「環境に優しいワタシ」とか自己満足に浸っていたり、あるいは偉そうに人様に説教している、所謂「先進国」の「環境保護団体」や「動物愛護団体」については、はっきり言って「お前らバカじゃねえのか」と思っています。
また、牛や豚、鶏の食用は良くて、鯨の食用がダメだという論理も良く分かりません。(同じく、犬肉食を批判しつつ鯨肉食を支持する、嫌韓ウヨさんの論理も良くわかんなかったりします)
こういうわけで私は、捕鯨賛成派・反対派双方の論理には賛同しきることはできませんが、1月14日の記事にも書いたように、実利優先主義の立場で考える場合、販路が見出せ、在庫がはけるまでは、捕獲ゼロを視野に供給調整することが必要だと思っています。
当ブログでは、今後も捕鯨問題について気が向き次第取り上げますが、とりあえずはこの立場・認識のもとで考えてまいります。もちろん、この立場に固執する気は全く無く、考えを変えることだって十分にありますので、秀逸な資料等がある場合は、ぜひご紹介ください。
関連記事一覧
http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/hogei.html
長いこと放置してしまって申し訳ございません。
こんな記事ですが、何かのお役に立てれば幸いです。
http://suisantaikoku.cocolog-nifty.com/genyounissi/2010/01/janjan-no-3f7e.html?cid=41301870#comment-41301870
kkneko氏の「鯨肉は環境負荷最悪の食材」などという吹聴は完全に根拠の無い妄言だという事が科学的ソースによって証明された事を示しましたところ、氏は一切の反論を諦められたようです。
YAHOO掲示板等、公共のBBSで反論する事もしない、と
捕鯨船団の空調・冷凍設備に関するLCAについてもナニやらゴネておられたようですが、それらは基本畜産飼料海運船舶に於いても同様であります。
飼料運搬船舶に於けるそれを畜肉生産LCAに加えようとはなさいませんのに、捕鯨船団のそれのみに「鯨研は数字を出せ!!」と息巻いておられます様子を見た時点で気付かなければいけない事ではありますが・・・w
>toripanさん
なんだか良く分からないけど情報提供ありがとうございます。ただ、「気付かなければいけない事ではありますが・・・w」というのは、私たちは何に気がつけばよろしいのでしょうかということはお聞きしたいと思います。また、私が捕鯨問題における環境的側面について【反捕鯨的立場から】言及したことは、記憶が正しければ一度もなかったはず(捕鯨賛成派の方々が好む言説に類似した内容で言及したことはあったと記憶しています)なのですが、そんな私のブログにこのようなコメントを残そうとした意図についてもお聞きしたいと思います。
まあ、アクセス解析を見る限りにおいては、あなたは最近数ヶ月において今回初めてお越しになり、件の投稿は1分なさったようですので、あるいは単なるコピペ回りなのかもしれませんが。
ただ、コメントに関する個人的感想を付け加えるとすれば、なかなか興味深い内容であることは間違いありません。今後、ヲチらせていただこうとおもいます。
もし議論の内容にご興味がおありでしたら、以下をご参照いただければ幸いです。
「捕鯨は牛肉生産のオルタナティブになり得ない」
http://chikyu-to-umi.com/kkneko/ushi.htm
「調査捕鯨による温室効果ガス排出量はやっぱり最低でも年間4万トン(C02換算)以上だった!」
http://kkneko.sblo.jp/article/29682226.html
http://kkneko.sblo.jp/article/29700099.html
http://kkneko.sblo.jp/article/29727291.html
「反反捕鯨論者のための復習帳」
http://kkneko.sblo.jp/article/34978011.html
http://kkneko.sblo.jp/article/35009447.html
>kknekoさん
いえいえ、こういうことは良くあることですから。そちら様も色々とご苦労なさっているようで、お見舞い申し上げますです。