http://www.zakzak.co.jp/top/2008_04/t2008042830_all.html
27日の衆院山口2区補選の惨敗で、福田康夫首相の「死に体」化が加速してきた。総力戦で臨んだ補選は、自民新人の山本繁太郎氏(59)が民主前職の平岡秀夫氏(54)に約2万2000票差で大敗したが、それでも首相は選挙結果で示された「民意」を無視して、ガソリン税などの暫定税率復活や後期高齢者医療制度の継続に突き進む。内閣支持率のさらなる低下は必至で、7月のサミット後に退陣というサミット花道論が現実味を帯びてきた。呼ぶほうも呼ぶほうですが、呼ばれて行くほうも行くほうです。
「あれだけやって勝てないのだから、福田さんでは次期総選挙は絶対に戦えない」。27日夜、補選の結果を受け、自民党中堅は沈痛な表情だった。
今回、自民党は空前の総力戦で臨んだ。地元選出の安倍晋三前首相が密着したほか、国民的人気のある麻生太郎前幹事長や小池百合子元防衛相らが何度も駆け付けた。地元入りした秘書団は連日100人。大企業の現地工場には古賀誠選対委員長が出向いた。
米軍岩国基地には選挙期間中の戦闘機などの離着陸に自粛を申し入れたうえ、平岡氏が支援を求めた工場には、日本経団連から東京の本社を通じてクレームをつけた。最後は、山口県光市の母子殺害事件の遺族である本村洋さんまで応援に引っ張り出したほどだ。
死力を尽くしての大敗を受け、福田首相から発せられたのは「なかなかうまくいかないようですな」。お得意の「他人事」発言に、ベテラン秘書は「国民の目線ではない。暫定税率や医療制度への怒りを理解していない。早く辞めてほしい」と言い放った。
先の中堅は今回の選挙結果から、(1)自民党が圧倒的に強かった補選での敗北(2)首相8人を輩出した保守王国での大敗(3)自民支持だった高齢者の離反−を取り上げ、「自民党の基盤が完全に崩れている。この路線を続ければ福田内閣どころか、自民党が崩壊する」と危機感を募らせる。
だが、福田首相は平気の平左だ。28日午後、公明党の太田昭宏代表と党首会談を行い、暫定税率復活のための租税特別措置法改正案を30日に衆院で再可決することを確認。27日、フジテレビ系「報道2001」の世論調査では、再議決に対して「賛成」だったのは32.6%で、「反対」は2倍近い58.2%だった。
民意無視の「福田大増税」が実行されれば、原油価格の高騰による調達コストの上昇分などを合わせて1リットルあたり30円前後も値上がりし、160円を超える史上最高の価格になる。容量60リットルの乗用車の場合、満タンにすると約1800円も余計にかかる。
「平成の姥捨て山」と悪評の高い後期高齢者医療制度も、福田首相は民意を無視する構えだ。26日、外遊中のモスクワ市内で「考え方は悪くない」と、改めて見直しに慎重姿勢を示した。
現在、福田内閣の支持率は「危険水域」の20%台だが、このまま「他人事」「民意無視」が続けば、10%台に突入するのは確実だろう。
閣僚経験者は「7月の北海道洞爺湖サミット後はどうなるか分からない」と語るが、別の中堅は「サミットまで持つのか。支持団体の突き上げで公明党が厳しくなっている」と語る。
自民党内には、サミットを花道に福田首相に退陣を迫り、自民党総裁選を行って局面打開を期待する声が浮上している。その際、福田首相に「暫定税率問題」「後期高齢者医療制度問題」「消えた年金問題」の責任も背負わせるという。現時点で、福田首相に「死に体」状態を打開する手は見当たらない。
死者とその友人への配慮の欠片も無い書籍出版、その書籍の内容すら無視して、もはや捏造の域に達するほど原作を歪曲した映画の次は政界ですか。「遺族の戦いは判決では終わらない」とは言いますが、本村氏におかれましては、次は政治ですか。
光市事件裁判を通して、特に本村氏シンパ(本人ではない)がやってきたことは、まさに法廷の政治利用であり、先の判決にしても、「死刑が止むを得ない場合もある」から「原則死刑」という、判例違反ギリギリなものでした。これは偏に、シンパの政治活動によるものですが、法廷は本来そういうものではない以上、私は当ブログを通して、「裁判はそういうもんじゃないだろう」と主張してまいりました。その点、シンパ共の首領に(勝手に)担ぎ上げられた本村氏が、自ら政界に進出するというのは、「ほら、本村さんは裁判の政治利用は良しとせず、政界という正攻法で変えようとしている。あれだけ本村さんを拝めていたそこのお前、場外乱闘している暇があったら本村後援会の荷物もちでもやれ」といった具合に、場外乱闘に対する「鎮静剤」として使え得るというメリットがある反面、どうも「シンパ」ってやつらは、「首領」の言っていることとは一定の距離を置いた活動を「首領」の名の下で行っているらしい(光市裁判然り、原田正治氏に対する罵倒然り、昨今のチベット問題に絡む北京五輪ボイコット運動然り。ダライラマは「北京五輪をボイコットせよ」なんて言っていない)ので、実際のところは本村氏がいくら政界に進出しようとしても、昨今の場外乱闘の風潮は余り変わらないようにも思います。
それよりも心配なのは、どうも日本人は気の毒な境遇にある人に甘く、批判などを加えることに躊躇し、また、ある人物に対する評価が全体的すぎるという点であります。前者については、「気の毒」な境遇とは直接関係のない問題についての批判すら白眼視する風潮、後者は、たとえば朝鮮労働党の金正日総書記に対する評価、すなわち「独裁者金正日」と「思想家金正日」が全くのイコールでつながれてしまっているという点です。チュチェ思想の本を読んでみてください。「独裁者金正日」とは別の「金正日」の一面が見られますよ。
つまり、何を危惧しているかというと、もし本村氏が本当に政界に進出した日には、恐らく犯罪被害者の権利を中心に活動なさることと思われますが、たとえば、明らかに現代民主法治国家における裁判には馴染まないおかしいことを口走ったとしても、「ご遺族」の威光で批判が封じられてしまうのではないか、ということです。
当たり前ですが、「犯罪被害者遺族」と「政治家」というのは、いくら活動範囲が重なったとしても、決してイコールでは繋がらず、両者は基本的に個別の肩書きです。しかし、先にも書いたとおり、日本人はある人物に対する評価が全体的すぎるがゆえに、「政治家本村洋」に対して批判しているのに、「遺族本村洋」を盾にその批判が封じられないか、ということであります。
もちろん、ご本人がそんな露骨なことはやらないでしょうが、心配なのはやはりシンパの動向。そして、シンパの攻撃によって、「政治家本村洋」に対する批判が萎縮しないか、という点が心配であります。
もっとも、まだ補選の応援演説に出ただけなので、本当に政界に進出するかは全くの未知数ですが、やるときはやりますからね、彼。
しかし、少なくとも自民党とのつながりはこれで見えましたね。
※追記
なんか勘違いしている方がいらっしゃるようですが、私としては、本村氏に限らず、「犯罪被害者」の方々におかれましては、法廷の外で色々されるよりは、政治という手段で自己の要求を実現されるほうがずっと良いし、それこそ正攻法だと思っておりますので、別に本村氏が政界に進出することについては反対はしません。特別、応援もしませんが。
ただ、何故、別に少年法が焦点でもない今回の補選で、ある特定政党の応援演説に出たんだろうと思った次第であるとともに、もし本当に本村氏が政界に進出した場合の、シンパ共の動向が心配だ、という思いから、この記事を書いた次第であります。
「天国からのラブレター」にみる被害者ならびに被害者知人への明らかなプライバシー違反をどう考えるんですか?もし不問に付すのなら「モノを言えない弱者を傷つけて楽しい?」となりますが。
ブログ主さん
そういえば映画上映とセットになった講演会をやるみたいですね。本村さん。
本村さんが政治的活動するなら
自分で政党たちあげるか無所属じゃないと
駄目だということを。
老人切捨て法を推進している党を応援して
自分の人間性まで傷つけている自滅しているんは
本村さんなんだからしょうがないですよ。
被害者遺族なら他の人間を好きにしてもいいという免罪符じゃないよ。
それなら光市の加害少年だって正当化される
アホな人はわかってないのは
被害者遺族という境遇を利用して政治に口出すなってことだよ。
家庭の境遇が無関係なら、一事件の被害の境遇もまた然りって判断できないとバカでしょ。
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20080430
>本村さんの会社のすぐ近くで、しかも昼休みの時間帯に演説会があったので、聞きに行ったそうです。そうしたら、どこかのテレビカメラが来ていて、本村さんを見つけ、本村さんは「一般聴衆として聞きに来ただけなので、どうぞお構いなく」と言ったらしいんですが、そのうち周囲の聴衆も気が付いて囲まれてしまい、演説をしていた弁士が、「今日は本村さんも来られているようですが、自民党も犯罪被害者対策には力を入れている」云々と言った…という展開。自民党から応援の要請など一度もないし、どうしてこうなるのか…と本村さんは困惑されています。
上記はきっこが江川紹子氏経由で本村氏に問い合わせたところ、本人から以下の内容のメールが来たのだとか。
http://www.egawashoko.com/c011/000260.html
真偽のほどはなんとも言えませんが、自身に全く否がなく、その場にいた自民党の議員に責任をすべておっかぶせてるのはいささか無責任すぎるような気がします。今後本村氏がどういう行動に出るかは謎ですが、その前に政権与党に対してこういう態度に出るとなると…。
本村氏が江川氏に話した事情説明の真偽はともかく、江川氏やきっこ氏に頼まず、自分自身で説明するべきでしょうね。
特定の政党の応援をするのは個人の自由ですが、
犯罪被害者遺族団体の活動家として説明責任は
あるはず。
あすの会のHPに文章を掲載するだけで良いのですから、ホテルにマスコミを集めて記者会見をするより、ずっと簡単ですよね。
テレビカメラが来ていたとあるので、当然映像もあるでしょうから、本村氏の説明通りかどうかも
簡単にわかってもらえると思うのですが。
>「名無し」さん
本記事の主題は本村氏云々ではなく、一般的な話として、「犯罪被害者」が「政治家」となった場合に、本来この二者は別物であるはずなのに、アホなシンパ共が二者を融合させ、「政治家」に対して批判しているにも関わらず、「犯罪被害者」の肩書きを盾にその批判を封じる動きがあったら困る、という主題です。
当ブログは、以前に堂々の「被害者侮辱サイト」の称号を戴いたことがありますが、きっとあなたのように、人の話の主題を見出さず、どうでいもいいところに食いつく人が脊髄反射的に書いたんでしょうな。
>「放蕩息子」さん
>そういえば映画上映とセットになった講演会をやるみたいですね。本村さん。
へーそうなんですか。あの映画をwww
>「天性の庇護者」さん
>被害者遺族なら他の人間を好きにしてもいいという免罪符じゃないよ。
>家庭の境遇が無関係なら、一事件の被害の境遇もまた然りって判断できないとバカでしょ。
そう、そこですよ。昨今は被害者感情を理由に、なんか何でもできちゃうんじゃないか、というくらいの勢いですが、被害者だって一公民である以上、特別な権利は何ら持っていませんし、持つべきではありません。
>「mash」さん
なるほどねー
当記事は、「名無し」さんのコメントに対する当方の返答において書いたとおり、元ネタこそ本村氏ではありますが、本題は違いますので、江川氏のご指摘の対象には直には当たらないと思っているのですが、「向こう側の出来事」というほど他人事でもないので、とりあえず頭の片隅に入れておこうかと思います。
しかし、江川氏の言っていることが事実となると、産経はペンを折ったほうが良いですし、逆に産経の言っていることが事実なら、江川氏はペンを折った方が良いということになりますね。どちらにせよ、どちらかがペンを折らなくてはならないわけか。
>「けら」さん
>江川氏やきっこ氏に頼まず、自分自身で説明するべき
同感です。
就任当初の、橋下大阪府知事の「おれはそんなこと言っていない、意図的編集をするマスコミがいけないんだ!」という発狂に対する批判としても書きましたが、人の発言を意図的に編集するのはメディアの十八番なんですから、いくらメディアが主犯だからといって、メディア自身が自主的に前言を撤回し、真実を報じるまで待つというのは、正しい反応だとは言えませんよね。
そういえば、2月16日橋下府政ヲチ記事(http://s19171107.seesaa.net/article/84253852.html)においてご紹介したように、橋下新府政の政策をめぐるメディア報道について、「そんなこと言っていない!メディアがわるいんだ!」という趣旨の発狂について、江川氏は以下のように反論した以上、江川氏におかれましては、本村氏にも忠告したほうが良いと思われます。
「あなたは、メディアのね、特性を良く知っていらっしゃるのだから、そういう刺激的なところを切り取って繰り返し使われるのは分かるでしょう?」
本当ですよね。
もし本村氏の言ってることが全面的に正しければ、自民党に対して、公式に抗議するなりなんなりの対応がとれるはずなんですが、いまのところこの件に関して抗議はおろか、公式的な説明を全くしてないのが不可解ですよね。
>ブログ主様
>本記事の主題は本村氏云々ではなく、一般的な話として、「犯罪被害者」が「政治家」となった場合に…「政治家」に対して批判しているにも関わらず、「犯罪被害者」の肩書きを盾にその批判を封じる動きがあったら困る、という主題です。
これは本村氏がどういった形で出馬するかによって決まるのではないでしょうか?いわゆる「世論」のリアクションのことですが。
ご存じのとおり、本村氏の「運動」が一定の効果を得たのは、要するに「庶民が知的テクノクラートを打ち倒す」という一種の革命物語的な要素が「世論」の琴線をくすぐったことかと思います。これを縦軸とすれば、横軸は「プロ市民」幻想とでもいうのでしょうか。その「運動」を担ったのが一市民団体(またはそれに類する団体)であるという要素が大きかったかと思います(そういえば、この手の市民団体による運動を唾棄するはずのいわゆるネット上のイナゴたちが、本村氏にワラワラと吸い寄せられたのが非常に興味深いです)。もし仮に自民党から出馬するとなれば、当然「世論」が抱いていた本村氏に対する幻想は打ち砕かれるわけで、そうなるといままでの彼に対する賛美が否定に転化する可能性も考えられます。事実今回の1件で、いままでタブーになっていた本村氏への批判(含誹謗中傷・陰口)が徐々にではありますが増えつつありますし…。
安倍議員公式HP
http://www.s-abe.or.jp/
安倍事務所の通知書によると、安倍議員は本村氏と握手して応援していると言われ、その様子は多くのマスコミが取材しているそうです。
あすの会は安倍元首相に陳情しているし、本村氏と山本候補は政府の犯罪被害者遺族支援の会合で
同席していますから、応援していないというほうが不自然だと思うのですが。
>「mash」さん
たしかに、本村氏がどういう形の行動にでるかによりますし、仰るとおり、今までの本村氏の「成功」は、あくまで「中立」な立場、特に裁判後半以降は「遺族」という立場どころか「一市民」の立場(を装って)から主張してきたことにあると思います。今回、本村氏が自民党という特定政党と関わったのを知って、「本村氏に失望した」という人が一人や二人でないことも存じ上げています。
しかし、この記事はあくまで一般論の話ですので、本村氏が実際に出馬するしないという個別論とはちょっと距離を置いて読んでいただきたいです。
>「けら」さん
ちょwwwwwwwwww