8月21日23時25分〜8月22日0時15分にかけて公開していたものは、書きかけだったのですが、そのことをすっかり忘れてアップしてましたwwwwwwwwww
本稿は、不足部分を補充し、改めて公開したものです。
http://www.asahi.com/international/update/0815/TKY200808150336.html>>> 陳・台湾前総統、30億円スイスに送金 資金洗浄か
2008年8月15日21時18分
【台北=野嶋剛】台湾の民進党・陳水扁前総統と家族が過去の選挙で余った巨額の資金を違法にスイスなど海外に送金したことが発覚し、陳氏は14日に事実を認めて謝罪、15日には民進党からの離脱を表明した。送金額は30億円前後に上る見込みだ。政治献金法違反だけでなくマネーロンダリング(資金洗浄)や脱税などで刑事責任を問われる可能性がある。
台湾での報道によると、陳氏の長男と長男の妻がスイスに開いた銀行口座に対し、シンガポールの銀行経由で数回にわたって約3100万ドル(約34億円)が振り込まれたとされる。スイスの司法当局が資金洗浄の疑いがあるとして今年7月、台湾に捜査協力を要請したという。
陳氏の説明によると、資金は94年と98年の台北市長選、00年と04年の総統選で余った選挙資金。管理は妻の呉淑珍氏が担当しており、陳氏は知らされておらず、総統在任中の今年初めに呉氏が陳氏に不正な送金の事実を認めて「退任後の公的な用途に残すためだった」と話したという。
陳氏は会見で「これ以上自分も他人もだませない。私はかつて法律で許されていないことをした」と述べた。15日には送金額が約20億円だったと発表したが、不明な部分はなお多い。
台湾検察はスイスに捜査員を派遣、立件に向けて動いており、陳氏らへの責任追及は不可避。官僚の腐敗を監督する監察院も14日、陳氏らの行為が処罰の対象になることを明らかにしている。ただ捜査対象の陳氏の長男とその妻は今月、台湾から海外に出た。
陳氏の家族をめぐっては、娘婿とその父親が株式のインサイダー取引で逮捕。呉氏の機密費不正流用も発覚して民心の離反を招き、08年総統選の敗北の原因となった。再三にわたる金銭スキャンダルに、党の立て直しに取り組む民進党内からも陳氏を見放す声が相次いでいる。 <<<
本件に関連して、台湾の急進的独立派が配信している『台湾の声』が、当ブログでは5月10日づけ「
『台湾の声』が寝返る」にてご紹介した「陳水扁総統は「隠れ統一派」だった」を、またもや再配信してきました。
http://www.emaga.com/bn/?2008080064265196021319.3407>>> 件名:「台湾の声」【再掲載】疑惑まみれの陳水扁は隠れ統一派だった
【再掲載】疑惑まみれの陳水扁は隠れ統一派だった
陳水扁の最大の罪は金銭疑惑ではありません。彼の最大の罪は独立の仮面をかぶりながら、台湾を「一つの中国」に縛り付けたことにあります。
この事実を見てみぬふりにした独立派も同罪です。なぜなら、彼らは台湾の主権よりも中華民国体制下の政権を大切にし、独立建国の核心的価値まで捨ててしまったからです。
陳水扁と民進党の汚職体質が国民党と比べれば大したことではないと独立派は今まで彼らを弁護してきました。その通りかもしれませんが、これでは、建国は夢の又夢に終わってしまいます。
夢だけあって、知恵も道徳もない独立派は所詮独立愛好家にすぎません。
陳水扁の金銭疑惑は何よりの証明になります。
本物の独立建国派を喚起するため、以下の論文を再度掲載します。
台湾の声編集長:林建良(りんけんりょう)
2008年8月20日
(以下、以前のものと同文ゆえに省略) <<<
ちなみに本件に関して『台湾の声』編集部は、16日、(陳氏の謝罪から2日後)にまず
第一報として、どっかの通信社配信記事を転載しただけのような手短なのを配信し、続いて19日朝に、
とんでもない結論を導く、ものすごい記事を配信し、本引用元記事が第三報となっています。第一報が2日も遅れた点、第二報に3日かかった上に物凄い結論をこじつけた点、第三報である本引用元記事が陳氏と自己の「違い」を改めて強調している(陳氏を切り捨てている)点、如何でもいい中国叩きの記事は即日配信する普段の「機敏さ」を思い起こせば、『台湾の声』編集部が、本件について一体どうやって反応すればよいのか困っている有様が良く分かります。
ところで、では、どうして『台湾の声』はここまで大混乱に陥っているのでしょうか。もちろん、私は編集部の人本人ではないので以下は憶測に過ぎませんが、私としましては、『台湾の声』編集部としては、批判勢力が本件と独立運動を結びつけて政治宣伝に利用する前に、陳氏を台湾独立運動から切り離して独立運動に対する影響を少しでも和らげようとする意図にもとづいて、今回の論文を再掲以って、陳氏を切り捨てようとしているのではないかと考えます。
しかし、陳氏も「台湾独立」の看板を掲げております。人間、「同志」には甘いもので、たとえ見かけだけであっても類似した主張や共通項のある運動に従事している人に対しては、余り批判を加えたくないものです。もちろん、そういうのは人にもよりますが、少なくとも『台湾の声』編集部の中の人は、あれだけ普段は「いやらしい中国人」とか「シナ人は不道徳」とか言っているのに、「反中共」という一点においては、むしろ中国人と積極的に連帯し、その反中共運動を応援してきました。もちろん、「いやらしい中国人」なんて批判は一切無しに。その点、「台湾独立」の看板を出している陳氏も、広い意味では「同志」であり、いつもの思考回路に従えば、余り批判したい対象ではないと思われます。
しかしこのたび、かの徹底的な決別の論文を再配信したということは、深層では何かあるのでしょう。その点では、「防衛線としての陳氏切り捨て」というのは表面的現象かもしれません。
また、そもそも本件と台湾独立運動はまったく別次元の問題であり、たとえ批判勢力が政治利用したとしても、「批判勢力は関係ないことをもこじつけて攻撃してくる形振り構わぬ連中」として、有力な反撃の材料にさえなりえるのに、むしろ自分から積極的に本件と台湾独立運動を、ある意味において「結びつけ」てしまっており、ここにも編集部の人の思考回路の深層において、何かありそうです。
では、深層における要因は何でしょうか。これについて私は、以下2点が複合して起きたものではないかと考えます。すなわち、
1.陳氏に対する「台湾独立運動の同志」という「期待」の裏返しとして生じた「憎悪」が積もりに積もり、いよいよ限界点に至りつつあった。
2.当ブログでも5月8日づけ「
政治問題における日本人の単純思考」をはじめとして何度も指摘してきている、ある人物や集団に対する認識・評価が一面的・「全体的」すぎる思考回路、すなわち、ある人物の人格や集団の特徴の一面だけを取り上げて、あたかもそれが全てであるかのように喧伝し、関係ない面までも無理に結びつけて評価するという思考回路が、陳氏の個人的問題行動に過ぎない本件と台湾独立運動を自分から結び付けてしまった、本来分けて考えるべきものを分けられなかった。(当方はこの現象を、数々の"世論"を分析してきた経験から「日本人に見られる現象」として定義してきましたが、もちろん、この場合は「日本人」ではなく「台湾人」です)
つまり、そもそも「隠れ統一派」論文は、「台湾独立」を掲げていた陳氏と民進党に一時は期待していた『台湾の声』編集部であったが、事態は期待していた方向に進まず、期待が大きかっただけに失望も大きく、その失望が憎悪に転化したために書かれたものであった。そんななか今回の不祥事が明らかになり、持ち前の「人物評の一面性」がフル回転し、「陳水扁
=我が独立陣営の旗を汚した悪い奴」として、敵対視がより一層強固になった。また、批判勢力が本件と台湾独立運動を結びつけて政治宣伝に利用する前に何らかの形で陣営を守る防衛線を張る必要があった。本来は、「本件と独立運動は無関係。陳氏はしかるべき処罰を受けよ。」で済むところを、これもまた持ち前の「人物評の一面性」がフル回転し、「陳氏を切り捨てて陣営を守らなくてはならない」という思考に至った。同志を批判するのは人間心理としては抵抗があるが、先にも書いたように、陳氏・民進党は『台湾の声』編集部にとっては最早「憎悪」の対象でしかないがために、批判することについて特に抵抗感もなく、むしろ、徹底的に叩くことができた、というものです。
まあ何にせよ、『台湾の声』ヲチャーにとっては「衝撃」であり「笑撃」であった『陳水扁総統は「隠れ統一派」』論文を、陳氏個人の金銭問題という、台湾独立運動そのものとは全く関係ない文脈で無理にこじつけて再掲してしまったのは、大失敗ではないかと思うと同時に、彼らの思考回路が何となく見えたように思います。
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http://www.geocities.jp/s19171107/DIARY/BLOGINDEX/taiwan-no-koe.html
posted by s19171107 at 23:08|
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