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2008年01月31日

大阪府知事選・梅田候補落選についての分析にもなっていない「分析記事」

 先日行われた大阪府知事選挙では、共産党推薦の梅田氏は残念ながら落選しました。私は府民ではないので、府知事選への投票権は無かったのですが、梅田・橋下・熊谷の主要3候補者の中で投票できるとしたら、梅田氏に投票していたと思います。

 多くの共産党支持者は、橋下人気と、メディアによる2大政党制を煽るキャンペーンが梅田氏への票を奪った、梅田氏は戦術負けしたと考えているようですが、投票日翌日の朝日新聞紙面に掲載された出口調査によると、どうもそうではないようです。
osaka-umeda-1.jpg
(クリックで拡大。赤傍線部は当方編集による。)
 上に掲載した記事の赤傍線部によると、府知事選において「政策面で候補者を選んだ」人たちの中でも、梅田氏は他の主要2候補者に比べて支持率が10ポイントも低いようです。
 「政策で見ている人」は、当然、橋下人気とは無縁でしょうし、メディアの2大政党制キャンペーンとも距離を置いているはずです。しかし、それでも他の主要2候補者に比べて10ポイントも支持率に差があるというのは、これはもう梅田氏の掲げる政策、もっと言えば共産党の政策に対する支持が低いということになります。梅田氏は戦術だけではなく、戦略的にも敗北を喫したというわけです。

 今回(もしかしたら今後も続けるかもしれない)は、梅田氏落選の原因を政策面から見てみたいと思います。

 まず、今回の府知事選の争点を見ておきましょう。
投票日前日夜に掲載された朝日新聞記事を援用。
http://www.asahi.com/politics/update/0126/OSK200801260056.html
 33年ぶりに国政の与野党第1党の対決となった大阪府知事選が27日に投開票される。17日間の選挙戦では、府財政の再建や産業振興など大阪再生が最大の争点になり、最終日の26日も最後まで候補者の舌戦が繰り広げられた。開票は一部を除いて27日午後9時から始まり、深夜には新知事が決まる見通しだ。

 選挙戦は事実上、弁護士の梅田章二氏(57)=共産推薦、新社会支持=、タレントで弁護士の橋下徹氏(38)=自民府連推薦、公明府本部支持=、元大阪大大学院教授の熊谷貞俊氏(63)=民主、社民、国民新推薦=の争いとなった。

 府は5兆円の府債残高を抱え、昨年末には巨額の「赤字隠し」も発覚。財政再建団体に転落寸前の危機的な財政状況の中、有力3氏の主張もこの点に集中した。

 梅田氏は「無駄・不正ゼロの府政を目指す」と訴え、大型開発の見直しや大企業への課税などで財源をつくり、「福祉都市」の再建を掲げた。

 橋下氏は出資法人の見直しと府立施設の売却などで150億円の財源を浮かせ、出産・子育て支援などの重点施策にあてていくと公約した。

 熊谷氏は全事業の必要性の点検や補助金見直しなどで年間2104億円の歳出削減をはかり、府民所得を1人平均50万円上げると訴えた。

 知事選にはこのほか保護司の杉浦清一氏(59)、元中学教諭の高橋正明氏(65)が立候補している。投票は27日午前7時〜午後8時、府内1784カ所の投票所で行われる。告示前日の選挙人名簿登録者数は709万970人。
 財政再建が争点であったことを、まず確認しておきます。

 これに対して梅田氏の政策というと、以下。
http://www.jcp-osaka.jp/2007/12/post_373.html
 府民のくらしが、いままさに、ピンチです。財政危機のもとでも財源を確保し、くらしや教育など府民の願いにこたえる7つの緊急施策を実施します。すべて実施しても200億円。大阪府の年間予算3兆円(一般会計)のわずか0・7%で可能です。財源は、大型開発の見直し、同和行政の終結、大企業への応分の課税でまかないます。

@市町村がおこなう独自の国民健康保険料減免を応援する制度をつくり、高すぎる国保料を軽減します。…必要額50億円
 「明るい会」のアンケートで、要望の第一は「国民健康保険、介護保険の負担軽減」でした。いまの府の市町村への補助制度は、滞納者の財産差し押さえを督促する冷たい制度です。市町村がおこなう保険料減免に、1/2の助成をおこなう制度に改善します。

A介護保険料・利用料の減免制度をもうけます…必要額20億円
 国に国庫負担の引き上げと保険料・利用料の減免制度を求めるとともに、府としても、すでに独自に減免措置をおこなっている市町村を支援しながら、全市町村に広げていきます。

B子どもの医療費を小学校入学まで助成します…必要額25億円
 大阪府の乳幼児医療費助成制度は、全国でもきわめて遅れた状況にあります。あまりの負担に治療を差し控えることもあり、子どもの生命や健康が危険にさらされています。当面、府として子どもの医療費を小学校入学前まで通院も助成し、国にも補助制度をつくるよう要求します。実現すれば、多くの市町村で、中学校卒業まで無料化の展望が開けます。

C35人学級を拡充します…必要額45億円
 基礎学力と、豊かな情操を育むゆきとどいた教育のために、小学校3年生までと中学校1年の35人学級を早急に実施します。

D府立高校授業料を年間3万円値下げします…必要額30億円
 大阪府立高校の授業料は国基準よりも約2万5千円上回り、全国一高額。そのうえ、エアコン代も徴収されています。せめて国基準並みに引き下げ、エアコン代負担もなくします

E大阪府若年雇用奨励金制度をつくります…20億円
 深刻な青年雇用の改善のために、中小企業があらたに大阪の青年を正規雇用で雇い入れた場合の府独自の補助金を新設します。大企業には正規雇用の拡大を府として強力に求めます。

F生活保護世帯への夏冬一時金を回復します。…10億円
 2人世帯の場合、夏冬合わせてわずか11600円です。
財源についての具体策は、以下。
http://www.jcp-osaka.jp/2007/12/post_375.html
争点や財源について問われた梅田さんは、「格差・貧困の解消、府民の暮らし・営業を守ること。大企業の法人事業税の超過課税を5%から10%に引き上げることで百億円うまれる。全国唯一、大阪だけ残っている同和行政をやめ、同和関係団体への補助金・委託金も全廃する」と説明しました。
 要するに、福祉重視。そのための財源は大企業への増税と同和関連予算撤廃(+大型事業見直し)で浮いた資金で賄うということです。

しかしながら、選挙翌々日の29日に朝日新聞記事では、以下のような声が掲載されています。
http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000801290003
 危機的な府財政の立て直しを求める人も多い。大阪市都島区の会社員の女性(44)は「自分たちが払い続けてきた税金が適正に使われていないのではないか。まずはそこをクリアにしてほしい」。東大阪市の主婦(62)は「福祉はばらまきではだめ。財政破綻(はたん)しないよう職員の人件費にも切り込んで」と注文をつける。
 今回の府知事選の主要3候補者(梅田・橋下・熊谷)は、全員、何らかの福祉的施策を手持ちの「武器」としていました。このうち、民主党などが推薦していた熊谷氏の公約については、「バラ撒きもいいとこ」とか「府民所得50万円アップってお前馬鹿か」というような批判が多く見られました。私も流石に「府民所得50万円アップ」は非現実的だと思います。もっとも、熊谷氏掲示の数値データを計算すると50万円ではなく5万円にしかならないという一部指摘もあります(追計算していないので私自身は確認していない)が、いずれにせよ、50万だろうが5万だろうが、これが「バラ撒き」と見られるのは仕方ないと思います。熊谷氏は負けるべくして負けたと思います。
 この研究記事の対象である梅田氏は、今回の選挙にて、前掲の「7つの緊急施策」を提言しました。いずれも、実現すれば良いに越したことはありませんが、あれもこれも詰め込みすぎている感があります。前掲の熊谷氏すら「バラ撒き」と批判されたのですから、況や梅田氏の「7つの緊急施策」なんて、非現実的な「福祉バラ撒き」以外の何者でもないと見られたのではないでしょうか。
 また、駅前やスーパーなど、人の集まる場所では、悪質商法への警戒を訴える警察署や国民生活センターなどによる「世の中、うまい話・出来すぎた話なんてあるわけありません。悪質商法に注意!」というようなポスターや立て看板を見かけると思います(少なくとも私の活動範囲内にはあります)。今回の梅田氏のあれもこれも詰め込みすぎた公約というのは、言っちゃ悪いですけど「うまい話・出来すぎた話」であり、ちょっと胡散臭さすら感じます。
 以上2点を含めて考慮すると、私としては、せめて「7つの緊急施策」のうち優先順位の高い2つくらいに絞っておけば、「福祉バラ撒き」にしてはメニューが少ないし、また「出来すぎた話」というのも言い過ぎの感があるので、こういう印象を受けずに済んだものと思います。
 まあ、もっとも梅田氏の福祉公約はまだ絞ったほうですよ。昨年の都知事選における吉田万三氏の福祉公約なんて、もうなんでもありという感すら感じるほど、欲張っていましたからね。

 ところで、そもそも「福祉バラ撒き」って何が悪いんでしょう。色々と理由はあるでしょうが、「カネがかかる割には効果が一時的で抜本的解決にならない」というのが考えられます。特に、「カネがかかる」、つまり財源の問題というのが福祉問題を考える際に大きなテーマになります。

 その点、昨今の経済の不透明化が梅田氏の掲げた「福祉施策への財源」の説得力を奪ったのではないか、という可能性も考えられます。
 昨年末から始まった株価の低下を始めとする景気の減速は、投票日直前には連日の株価の急落をもたらしました。普通の感覚ならば、景気は減速していると見るのが自然でしょう。アメリカ政府は緊急利下げなど景気刺激策を打ち出しました。一方の日本ではガソリン税がどーだこーだと政治屋・政局屋(決して「政治家」ではない)が騒ぐだけで金融政策に乗り出す気配が見られません。
 そんな中で「企業増税で福祉増進」なんていえば、「おいおい大丈夫かよ」と思うのは当然であり、なんか胡散臭さを感じるのも当然でしょう。
 もちろん、実際は企業はここ数年の(庶民にとっては実感のない)好景気で資金を溜めています。一方で家計収入は増えていない。景気拡大は実感できない。家計を通して経済を見る人にしてみれば、「うちが苦しいんだから会社だって余り儲けていないだろう」と考えるのも当然ですし、さらに昨今の株価急落報道と各種原材料高騰によるコスト上昇の報道、それにともなう景気減退見通しを繰り返す「経済評論家」の言説を聞いていれば、やはり「企業増税って、おいおい大丈夫かよ」と思うのは当然であり、なんか胡散臭さを感じるのも当然でしょう。

 それ以前に、そもそも、大企業が経済的な面で磐石であり企業増税しても企業活動に何ら影響をもたらさないことが全大阪府民の共通の認識であったとしても、果たして府民は企業増税を訴える梅田氏・共産党を支持するでしょうか?私としては、大幅な企業増税を大阪府が単独で実行した日には、課税逃れのために大阪から別の自治体への本社移転が一層進み、結果として大阪経済がますます衰退するという可能性が十分にあると考えます。その点を考えると、やはり、財源を企業増税で賄うという方式を掲げる限り、いくら好景気下での選挙であっても、爆発的な支持拡大には繋がらないと思います。
 問題の根底には国際グローバル化問題と同じものがあると思われます。

 そのほかには、これは余り関係ないと言えば関係ないでしょうが、福祉つながりで。
 そもそも今の大阪府政の累積赤字の大元といえば、1970年代に福祉を看板にした共産系の黒田府政の積極財政だと言われています。もちろん、その後の歴代府政、自民党系府政がその傷口を広げてきたことは忘れてはならないですが、黒田府政の記憶のある人にとっては、黒田府政と同じく福祉を看板にした梅田氏に拒否反応を起こすことも考えられます。

 福祉とは別のポイントとしては、共産系首長は例外なく議会との軋轢を生み、政治が停滞するので、それを避けるという投票行動もあるでしょうな。もっとも、これは梅田氏どうこうの問題ではないし、府議選で共産党を多数派にすればいいんですけどね。
 まあ、自民+公明の72議席に対して、共産党府議は10人なので、ハードルは相当高いですけど。ちなみに、民主党府議は24人、社民党府議は1人ですって。「野党共闘」してもこりゃかなわんよ。

 こう考えると、今の方式の福祉施策を掲げる限り、いつまで経っても共産党系候補者は勝てないんじゃないかとも思うんですよね。
 共産党が福祉の看板を下ろしたら、あとは護憲と歴史修正主義者との思想闘争、創価監視員の役目くらいしか残らないので、党にはこの辺で何らかの対策を考えほしいと思っているんですが、「4年前に比べて1万票増えた」とか、"多数派革命"を目指している割には小さいことで喜んでいるんだから、送ったところで考えないだろうなぁ。
posted by s19171107 at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本共産党敗戦の弁研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月13日

日本共産党・敗戦の弁研究(4)

 党中央の見解は見終わったから、ここで一度参考資料整理。
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posted by s19171107 at 05:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本共産党敗戦の弁研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月09日

日本共産党・敗戦の弁研究(3)

 第3回。不定期といいながら毎日更新してますねw
今回は31日づけの赤旗記事から。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-07-31/2007073102_01_0.html
 参院選挙の結果、自民党は改選議席を大幅に割り込む歴史的大敗を喫し、公明党も議席を減らして、非改選とあわせても過半数を下回ることになりました。発足いらい十カ月、暴走に暴走を重ねてきた安倍自公政権への、国民の厳しい審判です。

 日本共産党は比例代表で一議席減ですが、得票数では前回、前々回を上回る四百四十万を超す支持をいただき、三議席を獲得しました。選挙区では議席の確保や回復にいたりませんでしたが、東京や大阪、京都で得票を伸ばすことができました。日本共産党を支持していただいたみなさんに、心から感謝します。

新しい政治への探求
 自民、公明の政権与党が大幅に議席を減らした今度の参院選の結果は、首相や個々の閣僚の失敗や不祥事にたいするものにとどまらず、安倍自公政治の大もとに向けられた審判です。「靖国」派が中心に座り、過去の侵略戦争を正当化し、貧困と格差を耐え難いまで拡大した安倍自公政治には、もう国民の暮らしも、日本の前途もゆだねるわけにはいかないという国民の意思は明らかです。

 安倍首相は、年初から憲法改定を参院選の争点にすると宣言し、実際の選挙戦では公約の第一に改憲を掲げました。国民はこれに明確な「ノー」を突きつけたのです。

 参院選挙の焦点となった年金、庶民増税、貧困と格差拡大、「政治とカネ」、憲法改悪など、どの問題でも自公の暴走に立ちはだかったのは日本共産党です。日本共産党の論戦が、自公政治を追い詰める上で、少なからぬ力を発揮しました。

 たとえば「宙に浮いた」年金記録問題で日本共産党の追及は、すべての年金受給者・加入者に政府の持つ記録を送る「一億人レター作戦」の実現に道を開くという形で、現実政治を動かしています。選挙中大きな争点に浮上した消費税増税問題では、日本共産党の追及が口火を切る形となり、安倍首相は言い訳にまわり、増税を選択肢にしていることを明らかにしました。

 改憲問題でも、九条改憲は「アメリカと肩を並べて」海外でたたかうためではないかという日本共産党の追及に、安倍首相は反論することができませんでした。消費税でも憲法でも、自公の悪政に対決する日本共産党の役割は明白です。

 国民は、もう自公の枠組みには日本の前途は任せられないという意思を明確に示しましたが、新しい政治をどう切り開くのか、政治の中身をどうするのかについては、国民の選択が明らかになったということではありません。新しい政治の中身を探求する、新しい時代が始まったことを意味しています。

 日本共産党は、自公政治に対決する明確な立場と信念を表明してきた党として、国民の声にこたえるため全力を挙げます。

安倍内閣の退陣は当然
 国民が下した厳しい審判にもかかわらず、安倍首相は選挙後の記者会見で、首相として続投し、「改革」路線を継続し、「新しい国をつくっていく」などと表明しました。言語道断です。安倍首相が選挙結果を重く受けとめるなら、退陣こそ取るべき道です。

 政治的激動の時期を迎え、自公の政治と対決する、日本共産党の役割は、いよいよ大きくなります。この選挙で掲げた公約の実現のため力をつくすとともに、次の国政選挙の機会では、政治の本当の改革、変革の党として必ず前進・躍進できるよう、力をつくす決意です。
 赤旗は党中央委員会の機関紙だから主張が同じなのは当たり前だけど、それにしても全く同じすぎてわざわざ別に出す必要ないんじゃないかと。
日本共産党は比例代表で一議席減ですが、得票数では前回、前々回を上回る四百四十万を超す支持をいただき、三議席を獲得しました。選挙区では議席の確保や回復にいたりませんでしたが、東京や大阪、京都で得票を伸ばすことができました。日本共産党を支持していただいたみなさんに、心から感謝します。
 減った理由を(ry

 たとえば「宙に浮いた」年金記録問題で日本共産党の追及は、すべての年金受給者・加入者に政府の持つ記録を送る「一億人レター作戦」の実現に道を開くという形で、現実政治を動かしています。選挙中大きな争点に浮上した消費税増税問題では、日本共産党の追及が口火を切る形となり、安倍首相は言い訳にまわり、増税を選択肢にしていることを明らかにしました。

 改憲問題でも、九条改憲は「アメリカと肩を並べて」海外でたたかうためではないかという日本共産党の追及に、安倍首相は反論することができませんでした。消費税でも憲法でも、自公の悪政に対決する日本共産党の役割は明白です。
じゃあなんで議席に結びつかなかったのよ

国民の選択が明らかになったということではありません。新しい政治の中身を探求する、新しい時代が始まったことを意味しています。
 「新しい時代」って「美しい国」と同じくらい抽象的で訳分らん。

 国民が下した厳しい審判にもかかわらず、安倍首相は選挙後の記者会見で、首相として続投し、「改革」路線を継続し、「新しい国をつくっていく」などと表明しました。言語道断です。安倍首相が選挙結果を重く受けとめるなら、退陣こそ取るべき道です。
 「与党を追い詰めた、これだけの成果」を出しながら議席に結びつかなかったということは、日本共産党は国民から相当厳しい審判を下されたということになります。このパラグラフの文言を安倍自民党指導部と共に志位共産党指導部にも差し上げたい。

 以下の記事についても突っ込もうと思ったけど、中央委員会幹部会声明ほかと全く同じ内容ゆえ、保存だけでツッコミは省略。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-07-31/2007073103_01_0.html
 「大きな前向きの変化のプロセスが始まった、新しい時代が始まったといえる結果だ」。参院選結果を受けて日本共産党の志位和夫委員長はこう指摘しました(二十九日の記者会見)。自民・公明の「歴史的敗北」、そのために日本共産党の論戦はどんな意味をもったのか――。

政権担当能力にノー
 「与党にとって極めて厳しい結果だった。今後結果を出していくことで責任を果たしたい」。安倍晋三首相(自民党総裁)は三十日午後の記者会見で首相続投の考えを改めて示しました。しかし、与党大敗北の選挙結果は「有権者が、自民・公明の枠組みでは日本の前途はない、と判断した」(日本共産党常任幹部会声明)ものにほかなりません。

 自民党は三十七議席しか得られず、過去最低だった一九八九年の三十六議席に次ぐ歴史的大敗を喫しました。非改選と合わせても八十三議席と保守合同で臨んだ一九五六年の参院選以降、最低。公明党も過去最低だった九八年と同じ九議席にとどまりました。

 今回の結果は、「求心力を失った『死に体』政権を国民が欲していないことは確かだ」(神奈川新聞三十日付社説)というように、安倍・自公の政権担当能力にノーをつきつけたのです。

 年金・福祉、住民税と消費税、貧困とその不安、「政治とカネ」、憲法改定…。有権者が選挙戦の争点に求めたあらゆる問題で安倍・自公政権は、国民世論と乖離(かいり)した対応しかとれませんでした。

 「景気は回復している」と国民生活を直視せず、選挙後に狙う消費税増税の計画にはだんまりを決め込みました。相次ぐ閣僚の暴言や「政治とカネ」の問題は、この内閣に政治モラルさえないことを浮き彫りにしました。

 安倍首相は三十日の会見で「『政治とカネ』の問題で私たちの考えは受け入れられなかった」と認めつつも、閣僚の疑惑解明にはいっさい言及しませんでした。

 小泉前政権のもとで進められた「構造改革」路線で貧困・格差が拡大し、地方はどんどん切り捨てられました。今回、一人区での自民党の惨敗は、こうした「構造改革」路線をすすめた政治に対して国民がつきつけたノーの声です。「自民の支持層 離反」(「読売」)、「支持層固め切れぬ自民」(「産経」)など、マスメディアの出口調査では自民支持層の三割近くが同党を離れたことが明らかになりました。自民党の支持基盤の劇的な崩壊からも、もはや自公の古い枠組みでは通用しなくなっていることがみてとれます。

自公追い込んだ論戦
 自公両党の議席を過半数割れに追い込む論戦をリードしたのは日本共産党でした。安倍・自公政権の暴走への国民的怒りの代弁者として、あらゆる問題で与党を徹底して追及。国民の利益を守るために現実的な提案をおこない、政治を動かしました。

 五千万人にものぼる「宙に浮いた年金記録」問題では、一億人すべてに年金記録を送付する「一億人レター作戦」を提唱。安倍首相も「共産党の提案を取り入れた」と述べたように、政府の対策に盛り込みました。

 年金制度問題では、年金受給資格期間(二十五年以上)の短縮をいち早く提起。自民党の中川昭一政調会長も「検討すべきだ」と述べるなど、与党に影響を与えました。

 住民税増税問題では、増税がどんなに国民生活に深刻な打撃を与えるかを早くから告発。一貫して反対をつらぬき、「こういう(住民税増税の)話は“たしかな野党”の日本共産党に聞くに限る」(『プレイボーイ』八月六日号)などとの声も。

 消費税増税をめぐっては、安倍首相が「消費税を上げないなんて一言も言っていない」と述べながら、その後ごまかし続ける姿勢を徹底して追及。「国民の審判を事前に仰ぐことなしに決めることは許されない」と訴え、選挙の熱い争点に押し上げました。

 憲法問題を選挙の大争点に押し出したのも日本共産党でした。安倍首相が昨年の自民党総裁選の際、「アメリカと肩を並べて武力を行使する」ために改憲すると言明した事実を示すなど安倍改憲の危険な狙いを繰り返し、暴露しました。

 国民の怒りを広げた赤城徳彦農水相らの「事務所費」問題。最初に告発し、政界を揺るがす大問題にしたのは、日本共産党の国会での追及と「しんぶん赤旗」のスクープでした。選挙中も、「しんぶん赤旗」は、塩崎恭久官房長官の新たな疑惑も取り上げ、企業・団体献金も政党助成金も受け取らない党ならではの役割を果たしました。

 参院で与党過半数割れとなった国会で日本共産党の果たす役割は、ますます重要になってきています。

重み増す共産党の議席
 日本共産党は、比例代表で三議席を獲得しました。非改選を含めて七議席になりました。

 比例代表の得票数は、前回、前々回の得票を上回る四百四十万票(得票率7・48%)という地歩を維持しました。選挙区では、議席獲得にはいたりませんでしたが、東京、大阪、京都などで得票・率を増やすなど、力戦・奮闘しました。

 選挙結果は、自公政治全体への「ノー」の審判となりましたが、自公政治にかわる新しい政治の中身については国民の選択が明らかになったということではありません。

 それだけに、「たしかな野党」として自公政治に対抗する明確な旗を掲げた日本共産党の議席は、新たに迎える政治的激動のなかでいよいよ重みをまします。

編集後記
 一言だけ。日本共産党指導部に『毛主席語録』第22章と第23章の学習を勧める。
posted by s19171107 at 20:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本共産党敗戦の弁研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月08日

日本共産党・敗戦の弁研究(2)

 昨日うpの記事に早速、フォローのコメントを頂けました。有難うございます。
 この調子で第2回。
敗戦の将、志位委員長の弁。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-07-30/2007073001_03_0.html
 日本共産党の志位和夫委員長は二十九日午後十一時四十分すぎ、参院選の開票状況について記者団に問われ、次のようにのべました。

 一、今度の選挙でわが党を支持していただいた国民のみなさん、奮闘していただいた支持者、党員のみなさんに心から感謝を申し上げます。

 一、まず、選挙結果の全体についてですが、今度の結果は、自民、公明の枠組みでは日本の前途はもはや立ち行かないということを、国民のみなさんが判断した結果だと思います。その点では、大きな前向きのプロセスが始まった、新しい時代が始まったといえる結果だと思います。

 ただ、同時に、自民、公明の政治はノーだということははっきりしたが、それにかわる新しい政治がどのようなものであるべきか、その中身についてはまだ答えは出ていないと思います。その答えを出すのは、これからの大仕事になってくるわけですが、国民が新しい政治の枠組み、中身を探求する新しい時代が始まったというのが、大きくいって今度の選挙の結果だと思います。

 一、日本共産党は今度の選挙において、政治論戦で、自民、公明政治を追いつめる上で、非常に重要な役割を果たしたと思っています。

 年金の問題、庶民大増税の問題、「政治とカネ」の問題、憲法の問題、あらゆる問題で自公政権を追いつめる上で、わが党が果たした役割は大きなものがあったと考えています。

 新しい時代において、日本共産党が果たす役割はいよいよ大事なものになってくると心得て、選挙でかかげた公約の実現のために、しっかり頑張りたいと思います。

 一、わが党の選挙結果自体については、現有議席を確保することは、かなわないという状況です。わが党の奮闘が今回の選挙での議席には結びつかなかったのは残念ですが、次の機会には、政治の本当の改革、変革の党として、前進、躍進を期したいと決意しているところです。

 一、(安倍首相が続投を表明したことについて)これだけの審判が国民によって下されたわけですから、当然、安倍内閣は退陣すべきだと考えます。その結果を重く受け止めるべきです。(首相の発言を)うかがっていますと、憲法の問題、教育の問題で、これまでの方針と変わりないんだということをおっしゃっていました。消費税の問題でも変わりなく増税を検討するんだということを既定路線のようにおっしゃっていましたが、やはり今度の結果を受けて、自民党は厳しい反省をして、これらの問題について、ごり押しをすることは絶対あってはならないと強くいいたいと思います。
 前々から用意してただろ、これwwあるいは使いまわし?
 まだ縮刷版見せてもらっていないから、前回以前の敗戦の弁は見ていないけど、多分使いまわしだろうなぁ。

 まあ、それはさておき一応、分析。
わが党が果たした役割は大きなものがあったと考えています
わが党の奮闘が今回の選挙での議席には結びつかなかったのは残念

 で、それが議席に繋がらなかったのはどうしてかと聞きたい。
まあ、この会見自体がまだ開票中に行われたものだから「分析中」なのかも知れないけど、ある程度の予測もしていないのかな?

これだけの審判が国民によって下されたわけですから、当然、安倍内閣は退陣すべきだと考えます。
 同じく厳しい審判が国民から下された日本共産党ですが、志位指導部は退陣しないんですか?それとも、フルシチョフが「反党グループ事件」の時にゴネたようするのかしら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E5%85%9A%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E4%BA%8B%E4%BB%B6
 1957年6月に突如、党中央委員会幹部会が召集され、フルシチョフを解任する動議が提出された。(中略) しかしフルシチョフは、第一書記は中央委員会によって選出されたのであり、解任できるのは中央委員会のみであると主張(後略)
 まあ、こんなくだらんツッコミはどうでもいいんだけど、指導部の進退については本当に何とも思わんのだろうね。現時点(8/8)で退陣の「た」の字も口にしないんだから。


 全体的感想から言うと、パラグラフとパラグラフの接続が全く機能しておらんな。志位氏は本当に東大工学部物理工学科を卒業したんか?といいたくなるなぁ。(実際に会見原稿を書いているのはゴーストライターなのかもしれんけど、そうだとしても出来た原稿を読んで何か言えよ)
編集後記
 そういえば元幹部の筆坂氏の本が共産党ヲチャー(≠反共分子)に評判らしいけど、どうなんだろ。共産党崩れの人の中にはウヨと一緒になったり、週刊新潮と一緒にデムパ飛ばす奴もいるから、今ひとつ信用ならない。
posted by s19171107 at 21:27| Comment(4) | TrackBack(0) | 日本共産党敗戦の弁研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月07日

日本共産党・敗戦の弁研究(1)

 面倒な連載を始めてしまったことに少々後悔しつつ、研究第1回。
 コメント・トラバによるフォローや指摘、反論をお待ちしています。
また、『この本読むと共産党が分る』ってのも、あったら教えていただけると幸いです。
 まず第1回は7月30日付けの党中央委常任幹部会声明。

http://www.jcp.or.jp/giin/senkyo/2007_sanin/2007sanin_kekka.html
一、二十九日に投・開票がおこなわれた参議院議員選挙で、日本共産党は、比例代表選挙で三議席を獲得しました。これは、一議席減の結果ですが、得票数では、前回および前々回の得票を上回る四四〇万票(7・48%)という地歩を維持することができました。選挙区選挙では、議席を獲得することはできませんでしたが、東京、大阪、京都などで得票を増やしました。

 日本共産党に支持をお寄せいただいた有権者のみなさん、風雨や炎天のもと昼夜を分かたず奮闘された後援会員・支持者のみなさん、党員のみなさんに、心から感謝します。

一、参院選の結果全体をみると、自民党が改選議席を二七減らし、「常勝」を誇ってきた公明党が四人の現職議員を落選させるなど、安倍内閣、自民・公明与党にきわめてきびしい審判が下されたことがきわだった特徴です。

 これは、有権者が、自民・公明の枠組みでは日本の前途はない、と判断した結果といえます。首相や閣僚の個々の失敗や不祥事、年金対応ミスなどにとどまらず、安倍内閣の十カ月が、内政では貧困と格差の拡大、外交では過去の侵略戦争の正当化など自分たちの一方的主張の外交的おしつけなど、悪政を加速させてきたことにたいする審判にほかなりません。憲法改定を第一の争点に掲げた安倍内閣の挫折は、「戦後レジームからの脱却」をめざす“靖国派”の反動的な野望への痛打となりました。

 日本共産党は、自民・公明政治にたいするこの国民的審判のうえで、自公政治に正面から対決する「たしかな野党」として、とくに政治論戦で一定の役割をはたしえたことを確信しています。年金・福祉、住民税と消費税、貧困とその不安、「政治とカネ」、憲法改定など、すべての問題にわたって、鋭い暴露と追及という点でも、道理ある対案の提示という点でも、日本共産党の論戦は、悪政を追いつめる少なからぬ役割を果たしました。

一、今回の選挙での自公政治にたいする国民の審判は、それにかわる新しい政治の方向と中身を探求する新しい時代、新しい政治的プロセスが始まったことを意味するものです。この選挙の結果は、自民・公明の政治にかわる新しい政治はなにか、という問題について、国民の選択が明らかになった、ということではありません。国会論戦でも、国政選挙でも、国民の声にこたえる新しい政治とはなにかという問題が、ますますその比重を大きくしてゆくだろうことは、疑いありません。

 新たに迎える政治的激動の時期において、日本共産党の役割はいよいよ重要なものになるでしょう。そうした自覚のもと、日本共産党は、この選挙で掲げた党の公約を実現するために、国会の内外で力をつくします。また、激動する政治に主導的に対応できるよう、政治と理論のうえでも、また組織のうえでも、より強く大きな党をつくるために全力をあげて努力するものです。

 そして、新たな国政選挙を迎える次の機会には、政治の本当の改革者の党、新しい政治の建設者の党として、かならず前進・躍進を期す決意です。
 おいおい、なぜ議席が減ったのかについての分析が全く無いぞ。
 自公政治への国民の審判は『赤旗』を読むまでも無く明白。自公政治を追い詰める上での共産党の論戦の成果も少なくとも私は知っている。しかし、なぜ自公政治への、言うならば「批判票」が共産党へではなく民主党へ流れたのかが全く分析されていない。「マスコミによる2大政党制定着のための世論形成」が原因ならそう書けばいいのに。
 それと事前の目標得票数って確か600万票くらいじゃなかったっけか。それに遠く及ばなかった敗因は何だと考えているのか。「前回および前々回の得票を上回る四四〇万票(7・48%)という地歩を維持することができました。」でお茶を濁されては困る。というか、「多数派革命」を目指しているなら「維持」なんて言葉を使わざるを得ない時点で惨敗と思え。
 日本共産党は民主集中制を基礎としている。その是非はここでは問わないが、もし民主集中制を維持したいのならば、指導部は指導に責任を持つべきではないか。その点、今回は「多数派革命」を基準とするならば壊滅的惨敗。志位指導部の退陣は当然だろう。こんな、要するに何も言っていない「弁解」を出すだなんて、日々、薄給と激務に耐える末端党員の苦労を何だと思っているのか。
 
日本共産党の論戦は、悪政を追いつめる少なからぬ役割を果たしました。
 どうして「少なからぬ役割」しかできなかったのかの分析が無い。
 また、私は短くない期間、『赤旗』を読んでいるから、赤旗編集部や共産党中央委員会の文章のクセというか、そういうのも少しは分っている。その私から言わせて貰うと、赤旗編集部や共産党中央委員会は小さい成果を実際より大きめに発表するというクセがある。もちろんソ連共産党の『プラウダ』や朝鮮労働党の『労働新聞』みたいな大嘘書きじゃないけど、「この程度の話題にこんなに紙幅を割く必要は無いだろう」といいたくなるような編集をすることが少なくない。その共産党が「少なからぬ役割」と書くなんて、短くない期間、共産党を見てきた私にはちょっと意外。よっぽど自信が無いのか?

編集後記
 第1回から言い過ぎたかしら。こりゃ早速、反共分子レッテルをいただけるかもしれないwwでも、何度もかいているけど私は共産党支持者ですよ。決して存亡の危機に立つ党をいじめるために書いているわけじゃありません。
 党存亡の危機の度合いから言えば社民党のほうがよっぽどヤヴァいですが、私は社民党敗戦の弁研究はしません。なぜなら私は民主党と共産党の間で独自色も出さず(出せず?)にフラフラしている限りは社民党が如何なろうと構わないから。もちろん、本当に消えて無くなったときには「野党第一党としての社会党→与党としての社会党→社民党→消滅の流れから得る教訓」というような記事は書くかもしれませんが、消えるまでは書きません。
posted by s19171107 at 21:56| Comment(4) | TrackBack(0) | 日本共産党敗戦の弁研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月06日

日本共産党・敗戦の弁研究(概略説明)

 シリーズモノになりそうなので、まずは概略説明。

 ここ数年の日本社会の現状は、日本共産党にとっては躍進のチャンスであります。しかし選挙のたびに勢力は弱まり、そろそろ党勢は危険水域に入ってまいりました。この(不定期)連載はそんな現状を日本共産党関係者あるいは支持者たちはどのように捕らえているのかについて、彼らの主張を基盤に見てみるものです。

 なお、私自身は日本共産党支持者であり、日本共産党の躍進を願っています。だからこそ、毎回の選挙のたびの勢力衰退について危機感を覚え、そしてまず党関係者はどのように現状を捉えているのかについて興味を持った次第です。取り上げる相手方の記事の内容が余りにご都合主義的過ぎる場合は、私も厳しい指摘をしたいと思っています。『反共分子』レッテルを貼って頂く可能性があるので先に申し上げておきます。

 とりあえず第1回から何回かは、『赤旗』などに掲載されている、代々木(住所的には千駄ヶ谷か)にある中央委員会の見解を分析、その後は党幹部のブログ・ページ→党細胞や末端党員の見解と行きたいです。また、私は知り合いに『反代々木系共産主義者』がおりまして、その人の見解も、面白ければ入れるかもしれません。

 期間については、旬の話題は鮮度が大切なので早めに終わらせたいですが、以前より当ブログをご覧になっている方ならお分かりいただけるでしょうが、当方は毎年9月以降は加速度的に忙しくなり更新すら出来なくなってきます。ゆえに期間のお約束は出来ません。
posted by s19171107 at 19:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本共産党敗戦の弁研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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